兄に触れる | 兄ちゃん、またね◌ 。˚✩自死遺族の前進ブログ

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2016.9月 兄を自死により亡くしました
その兄への思い 私個人の気持ち さまざまなものを吐き出せる場所が欲しくて書いてこうと思ってます

それとふまえて、前向きに歩いていきたいので日常のことも書いてこうかなと◌ 。˚✩

ご訪問頂きありがとうございます◌ 。˚✩


前回の続きです
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【パパを見た長女】


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車に一度に全員乗る事ができないので
先に私と父、2番目のおにぃが
先に向かう事になった

母は2人の子供達と後から来ることに……



私が兄の家に来てからこの時まで
中学1年生の次女とは会っていない


兄の事実を知ってから 部屋に
閉じこもったままだった



お義姉さんが部屋を覗くと
布団を被り ただ ただ 泣き声だけが
響いていたという………




先行の私達が警察に着き
受付の人に事情を話すと すぐに
担当の部署に内線を入れてくれた


お義姉さんは母と子供達を迎えに
また家まで戻って行き
警察のロビーには父とおにぃ 私が残った



おにぃはじっと座ってるのが きっと
耐えられなかったのでしょう……

1人外に出て行った



私は父と 静かなロビーで座っていた





『なんで、○○は何にも言わねぇんだ……息子を救えなかった…気付けなかった……情けねぇ、情けねぇ親だなぁ……』




私達3兄妹にとって
父は怖い人だった

家のルールブックは 父だった


でも 歳をとり だいぶ丸くなった父……



『お父さん……』



そう言って 背中をさする事が精一杯で


今の父には どんな言葉も陳腐で
儚く消え失せてしまうと思った



母も同様 親でしかわからない
【子供】を亡くした喪失感が
絶対にあるはず……


そこに無闇に入り込む事は できない




そんな静けさの中
警察の担当の方がいらっしゃった


『○○さんのご遺族の方ですか?』




そっか……

【遺族】なんだ…私達……




父が受け答えをしていると
お義姉さんと母達も到着した



『はい、あの…今全員揃いました』



父がそう言うと





『この後に検視がありますので、それが始まるまでの少しの時間ではありますが、○○さんとお会いできるようにさせて頂きましたので、ご案内します』




担当の方は 深々と頭を下げた


だが 子供達は行く事を頑なに拒んだ




『今はパパの顔……見れない……』




その言葉に 誰も否定しなかった
できるわけがなかった……


長女は片時も次女の側を離れず
守るように寄り添っていた



受付の方が


『私共がおりますので……』


と言って下さった





そして 私達は署内の奥まった所へ
案内されていった




『こちらです……』





そう言われた先には




花が添えられ
蝋燭に火が灯されていた




その向こうに

兄が横たわっていた




顔に 白い布をかけられて……





父が歩み寄り 白い布を取り外す






目を閉じた兄が眠っていました



本当にただ
寝ているだけなんじゃないかな…って






『○○くん…起きて……○○くんてば!!ねぇ!!お願い……起きて!!』




お義姉さんの涙で震えた声が
響きわたった






お兄ちゃんは 寝てるだけだ……




そう心に思って 手を伸ばし
触れた兄の頬は




とても とても……冷たかった







お兄ちゃん、こんなとこで
なにやってんの??

こんなとこで寝たら 風邪ひくって!
だから 早くお家に帰ろう!





みんなの体温で温めたら
お兄ちゃんは きっと起きる……




そう思って 兄の顔、首筋、肩と
凍えた兄を溶かしたい一心で触れた




それでも 兄は冷たいままだった






『なんでこんなに……冷たいの……』








悲しい 悔しい  後悔と自責
なぜという感情……


いろんなものが噴き出した




兄の髪の毛を撫で続ける両親
兄の名を呼び続けているお義姉さん
ただ 何も言わず兄を見つめて
涙を流すおにぃ……






この時の感情は 一生忘れない……




この時の




兄の感触も……




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読んで頂き ありがとうございました

もぅちょっと続きますが
お付き合い頂けたら幸いです◌ 。˚✩



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メッセージ頂いた方本当に
ありがとうございました*:・(*-ω人)・:*

本当に 心強いです!嬉しいです!
長女の心を気遣ってくれるお言葉
ありがたかったです

私も子供達2人の心の傷が心配なので
見守り 支えていきます!
笑顔がとっても可愛い子達だから◌ 。˚✩