PLAY LIST♯24 | EAT THE MUSIC.

EAT THE MUSIC.

とにかくそれが音楽と思しきモノなら
何でも聴いちゃう節操なき超雑食系男子が
日々どのような音楽を「喰らって」生きてるかの
しょうもない雑記です。
共に喰い散らかして頂けたら幸いです。

低い声で歌う安室奈美恵が素敵だな、と思うようになったのは、いつからだろう。
TLCとのコラボレーションがキマッてたから、そんなコトを考えてた。

それこそスーパーモンキーズぐらいまで遡ると、可愛かった頃のマイケルみたいな溌剌とした歌唱法だった記憶があるんだよね。後進の三浦大知のせいでその印象も希薄になったケド。
そういう意味では、アクターズスクールイズム?

photo:01

安室奈美恵"GENIUS 2000"

当然"SWEET 19 BLUES"の頃から、小室流ブラックサウンドで、にじり寄るようにR&Bに接近し続けた安室。
だから、ある日突然彼女がブラックになったと思ってる輩には今一度順を追って彼女のディスコグラフィを追って頂きたい。天変地異ではなく、文脈を守っての変化だとわかって貰えるはず。

かと言って彼女にも、アレ?いきなりオトナになっちゃったなあという時期もちゃんとあって、それが多分このへん。
2000年リリースの4thアルバム。何せ、いきなり本物ダラスオースティンがプロデュース参加。
小室によるキャッチーなヒットシングルの狭間で、"LEAVIN' for LAS VEGAS"や、シングルとしてはかなり挑戦だった"SOMETHING'BOUT THE KISS"などで聴かせる低音ボーカルは、当時やけに新鮮だった。
もちろんサウンド的にも当時のUSメインストリームど真ん中。
宇多田やミーシャなどの新勢力への脅威に感化された部分も多分にあったコトでしょう。
ここでの安室ちゃんへの評価も、挑戦という譲歩内での評価であって、今聴けば資料的価値の方が大きい。
だだ、挑戦を挑戦のまま終わらせるコトなく、研磨を怠らない姿勢があってこその今のクイーンの姿な訳だからね。
ホントに大したもんやで。

photo:02

SUITE CHIC"WHEN POP HITS THE FAN"

小室ファミリー離脱後、つまんないバラードが続いちゃったり、もちろん新勢力の台頭による存在感の希薄化。
とにかく、ちょっと煮え切らないものがあった当時の安室奈美恵をワンランク上に押し上げたきっかけが、やはりこのプロジェクト。

Jブラックミュージック畑のミュージシャンが大挙して参加し、ボーカリスト安室奈美恵の違った魅力を引き出そうというような試み。
各人のミュージシャンシップと、腐っても安室と言える圧倒的なボーカルスキルと起用さを持って、結果的にまさにハイクラスなパーティーアルバムが完成。
'00年代前半のR&B/ヒップホップシーンを語る上で欠かすコトの出来ない一枚では?

個人的なイチオシは、やはり神曲"Uh Uh...feat.AI"。ブレイク前のAIちゃんによるパンチの効いたラップと、攻撃的なトラック。挑発的な安室ちゃんのボーカルもこの後のシフトを予見させます。

photo:03

安室奈美恵"Put' Em Up"

SUITE CHIC以降、本格的にブラック路線に邁進していくコトになる訳なんですが、その最初の成果であり、
今振り返ってもこれほどハードでエッジーな、攻撃的な安室奈美恵、なかなかないんぢゃない?

それにしても、こんな難解なタイトなメロディに日本語リリック乗せるって、相当ホネだと思うんだケド、そこは流石のMICHICO先輩。
MICHICOが本格的にブレーンに加わった最初のシングルでもあるのでした。