5月から電気料金もまた上がる! | 井上政典のブログ

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 歴史ナビゲーターの井上政典がお贈りする祖国日本への提言です。
 
 ご意見は賛成反対を問わずどんどん書いてください。

 ただし、社会人としての基本的なマナーは守ってくださいね。

 物価高です。いろんなものが値上がりしています。でも、講演料や原稿料は上がらないので、生活はきついですが、皆さんはいかがですか?

 

 九州電力も520円も上がるのできついなと思っていたら、九電の標準世帯の一か月の電気代が6676円に対し、東電のそれは8135円、北海道にいたっては8757円となっており、改めて日本国民は我慢強い国民だと思う次第です。

 

 この価格の差は、いつも言っている原子力発電所が元気に稼働してるかどうかの違いです。よって関電も6754円と九電とほぼ同じです。

 

 この電気代は家計を圧迫するだけではなく、工場その他の製品価格に跳ね返ってきます。つまり、世の中の物価高の要因の一つに製造コストの上昇がありますが、その一部が電気代だということです。

 

 とても単純な経済理論ですが、なぜかこれを頭から理解しようとしない人が多すぎます。特に東京や北海道や東北の東日本に。

 

 北海道も東京も知事が左巻きですね。北海道の泊原子力発電所は原子力規制委員会の再稼働に関する審査もこの夏ごろには終了するとされていますが、知事がもっと積極的に規制委員会に働きかけたらもっと早くなっていたかもしれません。というのも、規制委員会が再稼働審査を合格させても、知事が再稼働にはあまり積極的ではないのです。

 

 鈴木知事の取り巻きに反原発の左巻きが大勢いると聞いています。イデオロギーによって科学的知見が阻害されているのです。ラピダスという高性能半導体の工場が北海道に建設されるようになっていますが、北海道の電力の4割を発電する泊原子力発電所の再稼働がなければ、到底この工場は稼働できません。

 

 熊本県のTSMCの工場の建設が佳境に入ってきて、その周りはバブルが起きています。道路は立派になり、労働者の賃金も上がり、あんな田舎(失礼)に、渋滞が起き、人手不足が起きているのです。そして菊陽町という過疎の町は、今人口が流入し、どんどん増えているのです。

 

 これもTSMCが工場を作るようになったおかげですが、その背景には、原子力発電所による豊富で安価で安定した電気が供給でき、水資源が豊富にあり、人材が集めやすいということです。

 

 はじめは汎用半導体の工場だけでしたが、県を挙げての大歓迎ムードに、高性能半導体工場を作るようになっています。

 

 MF女史がTSMCの批判を展開し、私もその講演会に行きましたが、全くの的外れの意見でした。

 

 東京都はあの小池知事が太陽光利権にとても近いために、東電と足並みをそろえるどころか、原子力を目の敵にして、東電は一基も稼働させることができず、高い電気代を都民に払わせている状態です。

 

 でも、東京都民はお金持ちが多いのか、そのことについて何も文句が出ていないのが不思議です。東電管内には原子力発電所が一基もなく、福島県や福井県や新潟県にあり、東京都知事は各県を回り、東京都民の電気代を下げるために再稼働をお願いしますと頭を下げて協力を仰ぐべきですが、新築の家には太陽光パネルの設置義務を提唱したりと全くの的外れです。

 

 蛇足ですが、太陽光発電の発電効率は約12.5%であり、火力発電のバックアップなしには成立しないのです。そしてその火力発電所に使う燃料が高騰しているためと円安のために電気代が上がっているのです。

 

 どれだけ再生可能エネルギーを導入しても東京都の膨大な電力需要を賄うことは不可能なのです。こういう試算は東工大の奈良林直教授などがきちんとデータを発表しているのですが、産経新聞以外の新聞は取り上げません。

 

 日本経済新聞の記者は経済に明かる人が集まっていると思っていましたが、最近はイデオロギーで固まって動いているように思えます。朝日や毎日や東京新聞は言わずもがなですね。

 

 山本太郎が弱者のために戦うふりをしていると私が主張しているのは、このことなのです。反原発で原子力発電所が止められているために電気代が上がり、そして物価も上がり続けている現状を見ても、まだイデオロギーや妄信的な反原発理論を言うのです。

 

 それによって弱者を苦しめているのがわからないのでしょうか。

 

 ここをお読みの方も原子力発電には懐疑的な方もいらっしゃるでしょう。

 

 一度事故が起きたら取り返しのつかないことになると言われるのですが、3.11の教訓を活かして各原子力発電所にはこれでもかというくらいの安全対策がとられているのです。

 

 能登半島地震の時の志賀原子力発電所も軽微な損傷がありましたが、原子炉本体には全く異常はありませんでした。それは日本は地震国だということが前提に日本独自に安全対策をしているからです。

 

 日本の技術者をもっと信用しませんか? 原子力発電所を止め続けたり、新設を妨害すると日本の原子力関連の技術者がどんどん減っていくのですよ。経験値が高い技術者が長年の技術の継承を続けてきたから、ものづくり大国日本が成り立っていましたが、あと10年もこのような状態が続けば、CHINAやロシアに完全に技術的に後れを取ってしまい、その挽回に30年以上かかるようになると言われています。

 

 そしてそれはエネルギー安全保障上、とても危険なこととなり、南シナ海をCHINA海軍に封鎖されたら、日本のタンカーは航行できないか、迂回をするためにまた輸送コストが跳ね上がってしまいます。

 

 海上封鎖されてもアメリカ軍が来てそれを蹴散らしてくれると思いますか?

 

 自分の国は自分で守る! そのためには自国で消費する電気は自前で作ることをしなければならないのです。

 

 そして動かすリスクよりも、動かさないリスクの方が大きいということが電気代を見れば一目瞭然です。