久しぶりに、娘が生まれた時の事でも…


緊急帝王切開は無事に終わった。
子供もちゃんと産声が聞こえたし、私にも問題なかったようだ。

そして翌日。
一応一晩痛み止めの点滴してもらった。
しかし、帝王切開の傷や子宮収縮による痛みも私は大したことなく。
つくづく痛みに強い私…
全く痛いわけでないけど!
ちなみに点滴以後の痛み止めはロキソニン。それかい!


そして本日から面会。
しかし当然コロナのせいで、面会は1人1回1時間だけ。
ナースステーションの前の談話スペースでのみ面会。
病室には入れず。
これはこれから続けてもらうのだが、少々なら差し入れも認められていたので、私は飲み物を頼んだ。ポカリスエットとミネラルウォーター。
自販機はあるにはあるけど毎回買いに行くのもしんどいしな。
これはありがたかった。

初日の面会は私は車いすだった。
看護師さんが押してくれて。

その時、主人から聞いた。緊急帝王切開の後の事。
私は術後そのまま病室に運ばれて、手術の事はなんも教えてもらえなかった。
しかし、外で手術が終わるのを待っていた待っていた主人と実母。(私は会ってもいない)
完全飲酒運転の実母は、さっさと帰ったらしい。
しかし主人だけ残されて、真っ暗な病棟でえらい待たされてそして、娘の現在の状況を担当医師から説明されたらしい。
(帰る頃にはもう深夜になっておまけに雪まで降っていたらしい)

そんな事があったんだー、と思ったけど、主人はその時担当医から聞いた説明については一切私には云わなかった。後にも先にも。今も謎のままなんだよ、ホント。
多分、彼なりの術後まもない私への気遣いだったんだと思う。


1時間なんてあっという間。
また看護師さんに車いすを押してもらい、主人とはエレベーターの前でお別れ。
私はそのままNICUに連れていってもらった。
そう。

生まれた我が子との初の顔合わせなのだ!

生まれてすぐの姿なんてほとんど見れなかったし、もちろん抱っこなんかできるわけがない。
ちょっとドキドキ。
しかしここはNICU。他にも重篤な赤ちゃんが居たりするので入れるのはあくまで母親のみ。他の家族すら入室は認められない。
3回手を洗った。
そして。




え。この子?




衝撃で言葉が出なかった。
新生児は確かにまだ顔つきがはっきりしないものだし、良くない言い方をすれば可愛いくない…て事もないかもしれない。
でもうちの子の場合は…

頭に複数の脳波の検査のコードがつけられ、心電図の複数のケーブル、鼻にはチューブが入れられテープで固定されて、点滴のため腕をギブスみたいに包帯でぐるぐる巻きにされていた。
そして、明らかに異常だと思われる頭の形。冗談じゃなく、エイリアンみたいな。


あの時、産声を上げたのはこの子なの?
10か月私のおなかにいたのがこの子なの?
一体何があったの?どうしてこんな状態なの?
…これからどうなるの?



言葉が出なかった。
車いすを押してくれた看護師さんが「ゆっくり会ってあげてね~終わったらまた迎えにくるからね~」と出て行ってしまった。
ショックで、いや、もう、帰りたい…見ていられない…
手が震えてた。


そしてNICUの看護師さんが産科のさっきの看護師さんを呼んでくれて、私は病室に戻った。
そしたらたまたま個室が空いたので、そっちに移った。てきぱきとまるで引越し業者の如く荷物をまとめて部屋を移動させてくれた看護師さんたち。ありがとうございます。
ベッドとテレビ以外なんもない個室だけど相部屋よりはマシだ。
たまたまトイレが近かったのは偶然だがありがたい。
血栓防止のため、着圧ソックスを履かされて、痛むだろうが出来るだけ身体を動かす事、と云われた。

…こちとらそんな気分じゃねぇよ。
ひとりで考える空間ってだけでもマシかもしれんが。
私はー…悶々としていた。

***

驚いた事がまだある。
血液型。

主人はAOのA型、私はBOのB型。
遺伝の問題みたいだけど、私たちの子はどの血液型でも全ての可能性がある。
どう出るかちょっと楽しみにしていた時もあった。

NICUのベッドの横に名札があって「〇〇〇子ベビー」と書かれた横に血液型が書いてあった。


AB型


そう来たか!!

これにも結構驚いた。