第28回「大阪府の5兆円の借金と、1,100億円削減計画」(時事問題) | 新稀少堂日記

第28回「大阪府の5兆円の借金と、1,100億円削減計画」(時事問題)

 第28回は、「大阪府の5兆円の借金と、1,100億円削減計画」(時事問題)です。仮に、都心の一等地にある超高層マンションの一室を買ったとします。7,000万円と高額ですので、2,000万円を自己資金と親からの援助により、借入金は5,000万円に押えました。利息の平均は約3%です。年間110万円を払う計画です。


 初年度の年間利息は、150万円弱となり元金は増えるだけです。この返済計画では、金融機関からの借り入れは受けられません。これを10万倍しましたら、大阪府の現況にあたります。橋下知事の削減試案は、決して過激ではありません。負債の平均利息が2%としても、利払いだけで年間1,000億円必要です。


 極めて抵抗勢力が多いようです。それだけ知事の奮闘振りがうかがわれます。市町村長、労働組合・・・。そんな環境の中で、知事の削減案が実現しましても、5兆円の負債は減りません。第一歩を踏み出すことにすら、困難な状況にある知事に同情を禁じえません。決して過激な削減案ではありません。


 では、歳出カットだけでなく、歳入が増えればいいではないかと言う議論もあるかと思います。ですが、かっての右肩上がりの成長は期待できません。労働人口の減少は確実に税収の減少を招きます。


 橋下知事の最大の味方は、大阪府民です。大阪府民でないのが残念です。府知事、頑張ってください。


 かって松下幸之助氏は、講演で「歳出・歳入のバランスをとるのではなく、余剰金を増やせばよい。そうすれば数十年後には、余剰金の運用益だけで、全歳出をまかなえる」と発言されていました。時代は、松下氏の提案とは、逆方向に流れています・・・・。