第9359回「世界一優美なワイン選び ジェラルド・アシャー その6、グラーヴ、その7、アルザス」 | 新稀少堂日記

第9359回「世界一優美なワイン選び ジェラルド・アシャー その6、グラーヴ、その7、アルザス」

 第9359回は、「世界一優美なワイン選び ジェラルド・アシャー その6、グラーヴ、その7、アルザス」です。


「その6、グラーヴ」

 サブタイトルは、「グラスの中の魔法、フィネス」となっています。このフィネスって表現が厄介なのです。著者のアシャーも間接的な表現にとどめています。アシャーは、醸造研究所の統括責任者、ドゥニ・デュプルデュー氏の言葉を引用しています。


 『 フィネスのあるワインとは、どういう質のものか定義するのは難しい。けれども、個々のワインについて、どういうフィネスがあるのか述べるのは、もっと厄介です。特定の風味のあれこれワインの中に求めたり特定の成分を次々に探し当てる芸当、つまり分析的にティスティングすることは、フィネスのあるワインとは無縁なのです。 』(塚本氏訳)


 これだけでは分かりづらいと思いますので、「ホームソムリエおーみん」さんのブログから一部引用させていただきます。


 『 「フィネス」とは、偉大なワインを賞賛する時に使う感覚的な用語で、究極にエレガントで、ワインのあらゆる要素が完全に調和したサイコ~な状態を言います。ワインを飲むようになってくると、これはすご~い!!って感動するワインに必ず出逢います。


 例えば、完璧に熟成して飲み頃になっているワインや、最高のバランスを感じるワインなど、圧倒的な格の違いを感じる時に「フィネスを感じる!」と表現してみましょう。 』


 私の場合は、友人がフィネスを口にしない限り自分から話すことはありませんが、「ワインの魂」とか「ワインの本質」とかの意をこめて話すことにしています。


 グラーヴ・ワインは、赤・白双方を生産しているボルドー近郊の地区です。1980年代になって白ワインが高く評価されるようになりました。グラーヴという地名は、砂利から由来しています。著者もそのことに敷衍しています。




「その7、アルザス」

 サブタイトルは、「ワインと料理のハーモニー」です。アシャーは、ワインと料理の調和を強調し、実際指数も費やして熱く語ります。


 『 アルザス地方は歴史的・文化的にドイツとの関係が深く、また気候もフランスのワイン産地の中では一番寒くドイツに似ているため、栽培されているぶどう品種もドイツのものが多く、アロマが豊かな白ワインが多いのもドイツワインによく似ている。


 ボトルも、細長くて明るい緑色のもので、一見するとモーゼルワインとそっくりである。ただし味わいは、ドイツ産に甘口のものが多いのに対し、アルザスワインはすっきりとした辛口がほとんどである。 』(ウィキペディア)




 ウィキペディア子も触れていますが、私自身の認識もモーゼル・ワインに近いものを感じています。ですが、アシャーはそのことを否定しています・・・・。そして、甘口ワインの主流がヴァンダンジュ・クルディーヴだと断言していますが、残念ながら飲んだことがありません。


 最後に、アルザスの別格ワインで締めくくっています。


(補足) 写真はウィキペディアから引用しました。


(追記) 「世界一優美なワイン選び」につきましては、随時取り上げていく予定です。過去に書いたブログに興味がありましたら、お手数ですがブログトップ左側にあります"ブログ内検索"欄に"アシャー"と御入力ください。