第9374回「トリック 山田奈緒子関連本 その6、黒門島の伝説 ストーリー、ネタバレ」 | 新稀少堂日記

第9374回「トリック 山田奈緒子関連本 その6、黒門島の伝説 ストーリー、ネタバレ」





 第9374回は、「トリック 山田奈緒子関連本 その6、黒門島の伝説 ストーリー、ネタバレ」です。今回で第1シーズンは終わりです。山田奈緒子の関連本「超天才マジシャン山田奈緒子の全部まるっとお見通しだ!」では、「第二章 華麗なる闘い①」に対応します。


 この第1シーズン最終話「黒門島」には、放送当時から正直不満を感じていました。


「黒門島(の真実)」(既に書いているブログから全文再掲)

 『 ドラマの冒頭、沖縄のシャーマン・ユタが紹介されます。ウィキペディアから、一部引用します(写真は、祈祷するユタです)。


 「 ユタはいわゆる霊能力者であるが、迷信と考える者も多い。だが、一般にユタの力は古くから広く信じられており、凶事に当たった場合や原因不明の病気、運勢を占いたいとき、冠婚葬祭の相談など、人が人知を超えると考える問題を解決したいときに利用される。・・・・ 」


 仲間由紀恵さんも、山田奈緒子も沖縄出身です。沖縄には、霊能力者、ユタが存在する、それが第1シーズン最終話の背景となっています。山田奈緒子も、超能力者でしょうか。


 山田奈緒子(仲間由紀恵さん)の父親・剛三は、15年ほど前、マジックの練習中に亡くなっています。水中から脱出しようとして失敗したのです。その父が、現われたのです。しかし、死んだ人が蘇るわけがありません。奈緒子が幼少期を過ごした"黒門島"の住人、黒津次男、黒津三男の策略でした。


 次男と三男は、いま島は死にかけていると言います。奈緒子の母・里見(野際陽子さん)がシャーマンとして島を守ってきたのですが、彼女が島を出た後、死滅しつつあると・・・・。そのために、奈緒子に島に戻ってくれと言うのです。しかも、島で一番でかい男・黒津元男と結婚してもらいたいと・・・・・。


 動揺した奈緒子は、長野の実家に戻ります。そこで、父親の手紙を見つけたのです。「私は最愛の者の手にかかって、殺されるだろう。やつらは、娘になにかをしたようだ」 何を意味しているのでしょうか。脱出用の鍵も入っていました。奈緒子は、島に行くことを決意します。そして、上田に別れを告げます(素直ではありませんが)。


 島に渡った奈緒子に結婚式が待ち受けています。このあたりは、多少下品です。いつまで待っても、"ネタバレ"表示ができません。最終話は、ミステリーではなかったのです。一方、上田の研究室を、奈緒子の母親が訪れています。


 島には、上田も、里見も、矢部警部補も来ています。奈緒子は、式の途中、上田に連れ出され、洞窟に隠されます。花婿に発見されますが、結婚を望んでいなかったのです。しかし、花婿は次男と三男に殺されます。彼らの狙いは、島に隠された財宝だったと言う展開です。


 次男と三男は、矢部に逮捕されます。そして、上田と奈緒子は、120年に一度現われるという財宝を探し当てます。その島は、120年に一度だけ、姿を現わす島だったのです。石碑があります。「後世のもの、よく聞け。なまじっかの財宝など身を滅ぼすだけだ」(私の記憶) 宝とは、教訓だったのです・・・・。島は沈みつつあります、船は出ています・・・・。


 消化不良な、どうしようもないエンディンクです。折角の第1話から第4話までが、台無しです。 』(以上再掲)



「山田奈緒子の視点」

 『 ちょっとばかり人より美人で、超売れっ子のマジシャンとはいえ、ごく普通の女の子だと思っていた私ですが、その人生はソーキ(数奇?)な運命に彩られていたことがわかりました。

 

 どんな不思議にもタネがあると主張してきた私ですが、この世には、手品のトリックでも科学でも解明できない、不可思議な出来事が存在しているのです。これから話すことは、うそくせーっと思われるかもしれませんが、すべて真実です。 』


 "私"は、黒津次郎、三郎の出現によって翻弄されます。敬愛する父親の死、そして、母親が黒門島でカミヌーリを勤めていたが、出奔したため、島が危機に瀕していることを、黒継兄弟は姑息なやり方で暴露しました。仕方なく、"私"は上田先生、ハゲの矢部と共に黒門島に行く破目になりました。


 島で聞かされたのが、嫁になれと言うことでした。超売れっ子マジシャンのこの"私"に・・・・。ですが、黒津兄弟の目的は、財宝の在り処にありました。本家筋に当る黒津太郎も殺しました。そんな中、父親を殺したのは、実は幼かりし日の"私"であったと聞かされたのです・・・・。


 今まで、"私"の父親は、水中での脱出イリュージョン中に、不慮の事故で亡くなったと聞かされていました。ところで、カミヌーリと言うのは、母親の里見、そして、"私"など、巫女的な霊能力者のことです(沖縄ではユタと呼ばれています)。


 もちろん、上田先生は黒津兄弟の謬説など一蹴しますが、"私"の心は晴れません。すったもんだの末に、黒津兄弟の陰謀は暴かれ、お裁きに掛けられることになりました。エヘヘヘッ。そして、120年に一度だけ潮が引き姿を現すという伝説の島「東の聖なる陸地」に行きました。


 あったのは、男性器を象(かたど)った石版でした。「後世の者たちへ  宝は争いの元になるのですべて処分せしものなり。貧しくとも清く生きろ。この言葉こそ、真の宝なり」(原文)、まったくの徒労に終わりました。


 結局、"私"にカミヌーリの力があったわけでもなく、宝もありませんでした。ですが、インチキは許せない、という想いはあらためて強く感じております(第2シーズに続く)。


(追記) 「トリック 山田奈緒子関連本」につきましては、随時取り上げていく予定です。過去に書いたブログに興味がありましたら、お手数ですがブログトップ左側にあります"ブログ内検索"欄に"奈緒子関連本"と御入力ください。