第9378回「中下咽頭癌 入院42~44日、奈落から一挙に浮上、これまでにない無痛状態」 | 新稀少堂日記

第9378回「中下咽頭癌 入院42~44日、奈落から一挙に浮上、これまでにない無痛状態」

 第9378回は、「中下咽頭癌 入院42~44日、奈落から一挙に浮上、これまでにない無痛状態」です。


 今回からこれまでの「中咽頭癌」ではなく、「中下咽頭癌」と表記させていただきます。実は転院前の病院での診断は後者だったのですが、下咽頭癌の症状はほとんど出ていませんでしたので、「中咽頭癌」とのみ表記してきたという経緯があります。


 咽頭癌の主症状につきましては、市民宇和島病院の公式ホームページが簡潔にまとめていますので、図を含めて引用することにします。





 『 上咽頭がんの症状には、鼻づまりや鼻出血といった鼻症状、耳管開口部をがんが閉塞することによって耳のつまった感じや難聴といった耳症状があります。さらにがんが頭蓋内に浸潤すると複視(物が二重に見えること)や視力障害、疼痛といった脳神経症状が出現するようになります。


 中咽頭がんでは、嚥下時(食物を飲み込むこと)の異和感、しみる感じなどの症状があり、やがてのどの痛みや飲み込みにくさ、しゃべりにくさなどが強くなり、さらに進行すると耐えられない痛み、出血、開口障害、嚥下障害(飲み込みの障害)、呼吸困難などの症状が出現してきます。


 下咽頭がんの初期には症状として嚥下時の異物感が出現します。その後、がんが進行すると咽頭痛や耳への放散痛が出現し、声がれ、血痰、嚥下障害、呼吸困難などが認められるようになります。 』


 中咽頭がんにつきましては、出血を除き全症状が顕在化しています。下咽頭癌につきましても、ほぼ症状が網羅されています。声がれは既に40日に達しましたので、間違いなく転移しているものと思われます。そして、上咽頭癌ですが・・・・。


 耳に疼痛がありますが、この症状は中咽頭癌でも現れますので速断はできません。また、鼻づまりにつきましても、他の原因も考えられます。一方、食べ物とか唾を呑み込んだ際、上咽頭部にも痛みを感じています。ただ、余命宣告を受けて既に1年を超えていますので、いずれの部位に転移していても不思議ではない状況です。


 ところで、先週はMSコンチンの副作用と鼻づまりによって入院以降最大の苦痛の中で過ごすことになりました。ですが、一挙に回復したのです。ただ、これがいつまで続くかとなりますと確信はありません。


 それでは、前日「41日目、6月27日(土)」の記事を再掲したうえ、日記風のメモを書き残しておくことにします。


 『 41日目、6月27日(土)・・・・ 平和な小康状態の一日でした。ですが、今週のささいな異変、鼻づまりと副作用がこんなにしんどい事態に発展するとは予想外な一週間になりました。仮に肺炎などになりましたら、一挙に・・・・、という事態になると思います。それも良し、と思える一週間でもありました。今晩も、極力10時まで起きていようと思います。 』、


42日目、6月28日(日)・・・・ 10時過ぎまで起きていたのですが、4時30分に目が覚め、結局二度寝はできませんでした。眠れない際には、横になっているより、起きていた方がはるかに呼吸が楽ですので、着替えて日常モードに切り替えることにしました。


 9時前、友人の誘いもあり、1時間半ほど幼い息子さんと一緒にR公園の最外縁部を散策しました。天気のいい日曜日でしたが、時間帯のせいか人出が少ないと言うのが実感でした。さわやかな気分で歩きます。副作用と鼻づまりで苦しめられていたことが嘘のようです。


 昼前から病院近くのネパール料理屋さんで、友人家族と一緒に食事をとります。普通の食事では食べづらいですので、スープ・カレーとデザート中心になりました。


 ところで、ホスピス病棟では毎日お風呂に入れるのですが、日付と曜日感覚を意識づけるために2日ごとに入っています。今日は入浴日に当りましたので、3時に入ることにしました。就寝は10時過ぎになりましたが、結局目覚めたのは4時半でした・・・・。


 おおむね副作用とか息苦しさは減じていることが体感できた1日となりました。


43日目、6月29日(月)・・・・ 実感として、入院後、最も平穏に過ごせた一日でした。いつまでも・・・・、と思いたいところですが、「好事魔多し」ということも頭に過ります。


 本日からテレビ局の本格的な撮影が始まりました。撮影の際には、病室で読書するか、散歩をするか、極力邪魔にならないように心がけています。


44日目、6月30日(火)・・・・ 昨夜も10時過ぎに寝ましたが、やはり目が覚めたのは4時半でした。苦痛が襲うのは常に就寝中です。ですので、日中の時間の早さには正直驚かされます。すっかり病院時間に慣れ、4時半起床になってしまいました。正午までにはたっぷり7時間半あるのですが、気が付けばあっという間に昼食の時間帯になっています。


 副作用としては、軽い眠気を終日感じています。それでも、今夜は11時過ぎまで起きていようと思います。入院前との違いには、正直驚かされる毎日です。子どものようですが、鎮痛剤の副作用でどうしようもなく眠くなってしまうのです。今後も、6時起きを目指して試行錯誤するつもりです。


(追記) 決して愉快な内容ではありませんが、ブログテーマ「ガン日記」に興味がありましたらアクセスしてください。

http://ameblo.jp/s-kishodo/theme-10081936925.html