遅くなりましたが、今回の定例会で質問した内容を順番にご紹介していきたいと思います。

 

まず、2月に質疑をした補正予算の内容について。

この補正予算は、項目がそんなに多くありません。

https://www.city.nerima.tokyo.jp/kusei/zaisei/yosan/r05/0502hoseiyosan.files/0502gatugaiyou.pdf

 

2,3月の区議会定例会は年度の最後なのでいつも最終補正予算がありますが、今回はそれとは別に、急ぐものだけ先行して行う補正予算だったので、

①事業所に対する緊急経営支援特別貸付を来年度上半期まで延長するための経費

②来年度、キャッシュレス決済ポイント還元事業をするための経費

③国の給付金に関する経費

④物価上昇があるので、今年度からこども食堂に対してこども・保護者の食材費1食あたり100円の補助を実施しているのを、来年度も延長する経費

 

という内容になっていて、私は、①③④について質問しましたので、順番にご紹介します。

まず、こども食堂について。

質疑にも出てきますが、練馬区は今まで、こども食堂に対しての財政的な支援はおこなわず、マップを作る、会議を行うといった後方支援を中心に行っていました。それが物価上昇対策で国から交付金が出ることもあり、今年度からこども食堂のうちこどもと保護者にかかる食費の分だけ補助をする事業をおこなっています。

以下の答弁の中で担当者も言っているように、地域での多様な役割を担っていると考えれば、もっと幅広い支援が必要なのではないかと思います。

それから他機関との連携の支援についての質問と答弁がかみ合っていませんが、私は、居場所を作れば福祉的な支援を必要とする人がいる一方で、専門機関は地域住民とはつながりづらい面があるので、民生委員さんとか学校とか学童、こども家庭支援センターと連携をする場合は最初は行政がつなぎ役をしたほうが良いでしょう、そういう役割もあるんじゃないですかと聞いたんですけど、まったく方向性が違う答弁が返ってきましたね。だから、私は福祉の部署が関わる必要があるんじゃないですかとも言ったわけだけど、協働推進課が答弁するから全然違う話になるんじゃないかとも思いました。

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練馬区はこども食堂の役割や意義をどのように捉えているか

(かとうぎ桜子)

こども食堂等臨時支援金経費について伺います。
今年度にこども食堂とフードパントリーなど食材配送をしている活動に対して、物価上昇分として、子ども、保護者分を対象に1食100円の支援を実施して、それを来年度にも実施するということです。


まず、区として、こども食堂の役割や意義をどのように捉えているか、改めてお聞きします。
 

食を通じての居場所やこどもから高齢者までの世代交流の場所を作っていただいている

(協働推進課長)

こども食堂の目的は多岐にわたっております。
こどもの貧困対策のように捉えている方も多いと思うのですけれども、実際にこども食堂にお伺いした際には、こどもばかりでなく、親子ですとか高齢者、実にさまざまな方が食事を通して思い思いに過ごしていらっしゃいました。
そういったところを見ておりますと、運営団体の皆様は、こどもの笑顔が見たいですとか、みんなで楽しんで食事をしてほしいといった信念を持ってこども食堂を運営していることが伝わってまいります。


食を通じての居場所やこどもから高齢者までの世代交流の場所を作っていただいていると考えております。

 

参加者の中で区の支援の対象となったのはどのくらいの割合か
(かとうぎ桜子)

今年度の支援を利用した団体は、対象が38でその中の13団体という説明がありました。(※ほかの会派の質疑があったので質問の中では割愛しましたが、補助を利用しなかったところは社会福祉法人で地域貢献としてやっているからとか、株式会社でCSRでやっているから、また規模が小さいから、などの理由があったようです。)
その中でも、全体の参加者数と比べて今回の支援の対象者数はどのくらいの割合だったのか状況を伺います。

 

団体によってばらつきはあるが、全体で計算してしまえば、全体の食数の5割くらい

(福祉部管理課長)

今回の支援金は、利用者のうち、こどもと、その保護者が対象になっています。
食堂によってばらつきがありますけれども、例えばこどもしか食事を提供しない食堂もあれば、高齢者や活動支援者に対する食数が多い食堂もあります。これを乱暴に全体で計算しますと、子どもと保護者のための食数は、全体の食数の5割ぐらいです。

 

運営の課題をどうとらえているか

(かとうぎ桜子)

支援を受けられた中で、全体で見ると半数ぐらいが支援対象ということだと思います。
今、ご説明あったように、団体によって特徴が違うと思います。せっかく支援で繋がったので、今後の傾向と支援の方法は分析しながら検討していただきたいと思います。

 

今回の支援をするにあたって、改めて、いろいろな活動団体とやり取りをされたと思います。その中で、団体から課題としていることをお聞きになったり、あるいは、区が見てこういうところが活動の課題だとお感じになった点があれば、お聞かせください。
 

人手不足やお休みの時の対応などの意見を聞いている。また後方支援を望む声があり、練馬区としてできることをしている

(協働推進課長) 

区では、情報共有や意見交換の場として、こども食堂連絡会を開催しております。
運営団体の皆様からは、人手が足りないですとか、ご自身のこども食堂がお休みの時にほかの食堂を紹介するといったご意見をいただいております。
それぞれ、様々な目的の中で自由に活動しておりますので、後方支援をしてほしいといった意見もいただいているところです。
そうした声に応えまして、こども食堂マップですとか、こども食堂への食材の橋渡しですとか、団体の立ち上げなどに向けた支援と、さまざまに行っています。

 

経済的なものについても、こどもと保護者に限ったり、短期的なものにするのではなく、運営への支援が必要では。

(かとうぎ桜子)

今回の支援金以外で、ソフトの面での後方支援を中心にされてきたということかと思います。
先ほど、意義、役割というところでご説明いただいたように、食べる場は人が集まりやすいということもあるし、地域の中のこどもの役に立ちたいと思う人もたくさんいます。そういったことがきっかけで人が集まれる場ということがあると思います。
多世代の交流であるとか、区も、いろいろな方が集まる意義もあるとおっしゃっていました。そういう意味では、食材費の高騰に対する短期的な支援だとか、子どもに対する支援だけではなくて、もう少し幅広く、運営そのものへの支援が必要ではないかと思います。今後に向けて、区の見解をお聞きします。

 

団体の声に応えて一律の金銭的支援ではない支援をしている。国の交付金を活用した支援金も行っている。

(協働推進課長)

区内のこども食堂の運営主体は多様です。目的も多岐にわたっております。
運営団体の声に応えまして、一様な金銭的支援ではなくて、先ほどから申し上げますような支援を実施しているところです。
令和6年(2024年)度につきましても、食材料費等の物価上昇分を支援するために、国の重点支援地方交付金を活用して、こども食堂等臨時支援金事業を実施しております。今後も、福祉分野とも連携して各段階の団体の目的や活動に合わせた支援に努めて参ります。

 

こども食堂に参加する方への福祉との連携のつなぎをするべきでは
(かとうぎ桜子)

運営費の支援も含めて検討するべきではないかと考えます。
それからソフトの面で、福祉との連携という点では、例えば団体が活動する地域の民生委員とか、地域包括支援センター、学校、学童、こども家庭支援センターなどとのつながりをつくることは、民間の団体だけではしづらい部分なので、そういった点も関わっていくことができるのではないかと思います。
その点を聞きたいのと、あと、そのためには福祉の部署が中心となってコーディネートをしていく長期的な支援も必要なのではないかと思います。その点も見解を伺います。

 

必要に応じてフードバンクや民間の助成金のご案内などをしている

(協働推進課長) 

区民協働交流センターに設置しているつながる窓口では、こども食堂に限らず地域で活動している団体のご相談を受けております。こども食堂の運営団体についても、必要に応じて、フードバンク事業ですとか民間の助成金などをご案内しているほか、こども食堂連絡会での情報提供を行っております。
区で他に実施しておりますフードドライブ事業で食品をこども食堂で提供しているとか、福祉部でも社会福祉協議会とも連携してこども食堂やフードパントリーを運営する団体に食品を提供しています。
さらに私共はJAとも連携しまして、定期的に、規格外の野菜などを希望するこども食堂に配布する取り組みを進めております。必要がある場合には、関係部署がこども食堂連絡会に出席して情報提供、意見交換なども行っているところです。
協働推進課としましても、こうした庁内の取組とも連携して、こども食堂の活動支援に繋げて参りたいと思っております。

 

こども食堂に参加する人を取り巻く社会資源との連携も検討すべき

(かとうぎ桜子)

こども食堂に参加されるこどもや、それからこども以外の地域住民の方も含めて、その方を取り巻く社会資源との連携をどうできるのかということも、ぜひ検討していただきたいと思います。