「へぇ、・・・そっか。」
翔ちゃんの表情(カオ)から驚きが消えて、やさしい表情(カオ)になった。
「・・・良かったな、」
?
よかったって、なにが??
翔ちゃんの言った意味がよく分からなくて見つめてたら、
ニノちゃんが翔ちゃんに話しかけた。
「そういう事なら、相葉さんを頼みますよ。
この人、自分のことはすぐ後回しにしちゃうから
ちゃんと汲んでくれる人じゃないと認めないつもりでしたけど。」
ニノちゃんが口の端をキュッと上げて
イタズラっ子みたいな顔をした。
「認めないって、なんだよそれぇ、」
ニノちゃんてば翔ちゃんに失礼だなぁ、って文句言おうとしたら、
「だから言ったろ?翔くんなら大丈夫だって、」
「アンタは全体的に甘いんだよ、」
「うん、ニノには一番甘いぞ?」
「ちょ///!そういうことじゃないんだよ、」
って、おーちゃんといつもの感じでイチャイチャし始めたニノちゃんは
真っ赤になっておーちゃんにグーパンチなんてして
翔ちゃんは優しい顔で二人を見つめてる。
おれも、翔ちゃんが気にしてなさそうでホッとしてまたニノちゃんたちを見た。
でもすぐ、視線を感じて翔ちゃんを見たら目が合って
ニコって笑いかけたら、
目が合ったまま翔ちゃんの手がおれの手に触れて
おれたちはお互いの手をそっと繋いだ。
「あっっ!」
ニノちゃんに大きな声を出されて
「えっっ?!」
「ナニ?!」
って、二人してパッと手を離した。
「それ!
そういうの!
それフィズ周辺は禁止だから!
分かってんでしょ?この人の立場。」
ニノちゃんが薄茶色の瞳で翔ちゃんを見ながら指差すから
「すんません、」
って、翔ちゃんが謝った。
「くふふ、ごめんね、しょぉちゃん♡
ニノちゃん昔っから厳しいんだよ、なんでだろうね!」
「あ、いや、俺こそ悪ィ、ついうっかり、」
「ったく油断も隙もあったもんじゃない、」
「まぁまぁニノ、ちょっとくらいいいにしてやれ?」
プンスカしてるニノちゃんと
なだめるおーちゃんと
ゴメン、って手を合わせてる翔ちゃんと。
なんだかほんわりあったかくなって、
「くふふふふ!」
幸せだなぁ、って思った。