8月16日に北九州市に対して提出した「保障を求める請願書」
http://s.ameblo.jp/savasana0105/entry-11330770264.html

に対して、9月11日付けで北橋健治名義で下記の回答が郵送されてきました。(秘書室二上次長に手渡しした10名に対して郵送したそうです。)


「平成24年8月16日付けの請願書については、下記の理由から署名捺印を行わないものといたします。
本市が受け入れる災害廃棄物の放射能に関する安全性については、国の基準をもとに十分検討を行い、国よりも厳しい管理目標を設定しています。このため、放射性セシウムによる健康被害が生じることはありません。
なお、安全性については、これまで検討会や説明会等の実施により、科学的地検に基づく説明を行ってきたところであり、当該検討会等で提示した資料に加え、主な質疑応答や各種測定結果の内容を本市ホームページ等で公開しておりますので、ご参照ください。
また、処理の各過程で実施する放射性物質のモニタリング結果については、速やかに公開することとしていますのでご覧いただければと存じます。」


同然ながら、納得のいく内容ではありません。

そこで、本日、改めて下記の内容で申し入れをしました。



平成24年9月24日

北橋 健治  殿

○○○○○○

平成24年9月11日に返送していただいた請願書の返答について

9月11日付けで頂いた8月16日付けの請願書に対しての返答に対し、再度質問と、申し入れをいたします。

以下の頂いた返答で、了承しかねる点があり、説明を求めます

平成24年8月16日付けの請願書については、下記の理由から署名捺印を行わないものといたします。
本市が受け入れる災害廃棄物の放射能に関する安全性については、国の基準をもとに十分検討を行い、国よりも厳しい管理目標を設定しています。このため、放射性セシウムによる健康被害が生じることはありません。
なお、安全性については、これまで検討会や説明会等の実施により、科学的地検に基づく説明を行ってきたところであり、当該検討会等で提示した資料に加え、主な質疑応答や各種測定結果の内容を本市ホームページ等で公開しておりますので、ご参照ください。
また、処理の各過程で実施する放射性物質のモニタリング結果については、速やかに公開することとしていますのでご覧いただければと存じます。


国の測定基準からモニタリングポストでの測定方法は空間線量の測定のみとなっているのでしょうか、土壌の放射能濃度調査についてデータの公表はされていますが、定時降下物による放射能測定もないようです。
そして最も信頼のおけるPM2.5と呼ばれる極微小物質の放射能測定は行われていないのでしょうか?
この測定には何百立方メートルという大量の空気をフィルターを通し、大気中に漂っている様々な物質を採取するハイボリュウムエアーサンプラーと呼ばれる何百万円もする装置が必要です、福岡県では何年も前からのデータがあり九州地方での放射能の空気中に浮遊している物質の測定が行われています。
北九州市として、誠意ある姿勢を見せるというなら、現在市内4箇所にあり1ヶ月3日しか稼働していないこの集塵器を使用し市内に何箇所もあるゲルマニウム測定器で放射能測定のモニタリングを即時行ないデータの速やかな公開をすべきではないでしょうか。

市は放射能の安全性について健康被害が生じることはありませんと言われますが、大気中に放出される放射能が微量であれば健康被害がないと断定することはできません。
また内部被曝についても様々な見解がありますが、外部被曝より深刻な被害を引き起こす可能性があるのは否定できないことでしょう。
空間線量による測定では、外部被曝の健康被害についての基準になると思いますが、内部被曝の危険性に対処するためには大気中を浮遊している塵に付着した、放射能の測定が不可欠です。
また放射性物質は、セシウムだけでなくはるかに長い半減期のウランや、プルトニウムなどもあり、核種の測定は、必要です。ハイボリュウムサンプラーで採取しゲルマニウム放射能測定器で計測すれば、各種の半減期の違いから、どこで排出されたものかなどを推測することもできます。
大気中に浮遊しているこの放射性物質が、雨などにより土壌、河川、海域を汚染していきます。早い段階で、汚染の危険を知るためにもこの計測は不可欠です。

PM2.5の測定による放射能の検出結果により今回のがれき焼却前より焼却後の数値が高ければ、また、近隣の地域より数値が上がっているかどうかでも、この事業による影響が考えられることであり、その数値で汚染が確認されれば、健康被害が生じることは無いという見解はできません。

タバコの健康被害についてしきい値はないのと同様、放射能汚染のしきい値や安全性は自治体、研究者、国などにより見解はバラバラです、その上、時と共に様々に変わっていきます。どの範囲が健康に影響があるかないかは個人個人の判断になります。

また、放射能以外の汚染物質についてもこの計測のあと精密な成分分析をする必要があります。
平成23年度 環境の現況 による各種データと照らし合わせることができます。厳密な検査検証プログラムを確立すべきです。

以上のことから本事業による健康被害が出る可能性はあると考えます。よって、頂いた返答に了承することはできません。
再度、汚染状況の把握しやすいハイボリュウムサンプラーでの大気採取(PM2.5)をし、ゲルマニウム放射能測定機での放射性物質の飛散状況を測定し、公表することと合わせて、補償をいただきたくお願い致します。

尚、説明会や、検討会は、北九州市内でのものですので、市街の住民に対しての説明会開催と、それまで焼却の一時中断も合わせてお願い致します。

以上



回答は2週間以内に貰えることになっています。

北九州市は4台のハイボリウムサンプラー(大気浮遊塵集塵機)で大気中の有害物質を月に1回測定していますが、放射性物質については測定は行われていません。せっかくの測定機を1ヶ月に3日足らず稼動させるだけで、20日以上は遊ばせています。

もったいない話です。市民の健康を守るために、即刻、稼動させ大気中の放射性物質を測定すべきです。

ところが、循環社会推進課の担当者(森)は、安全ながれきなのでハイボリウムサンプラーでの測定は必要無いので行うつもりはない、との見解でした。

また、環境保全課の担当者(作花)は、動かすのは物理的には可能だが、経費がかかるので…と言っています。

どこまでもふざけた言い分がまかり通ると考えているようです。

ちなみに、福岡県では保健環境研究所(大宰府)で何年も前から放射能の測定をしています。
http://www.fihes.pref.fukuoka.jp/%7Ehoshano/data/funjin/funjin2011.pdf

同様の測定を北九州市も、即刻、行うべきです。

みなさんからも北九州市に対して、測定の要望をお願いします。

前出の申し入れ文書を参考にしていただければ幸いです。


[宛先]
〒8038501
北九州市小倉北区城内1-1
北九州市長 北橋健治



*参考
保健環境研究所の大気浮遊塵測定データは公開されていませんでした。福岡在住の一市民が公開させるまでの交渉を記録した動画です。

http://www.youtube.com/watch?v=72t9fpMNWGI&feature=youtube_gdata_player


追記

北九州市は別のタイプのPM2.5の測定機3台で、毎日、大気中の有害物質を測定しています。
その測定機は総量の測定のみで、採取して成分分析が出来るタイプではありません。あくまでも総量測定のみです。
データは公表されていません。