叡山本線の単行運行を支えている700系。その内のデオ731号は、「ノスタルジック」という昭和をイメージしたデザインに改装されていましたが、2024年度にリニューアルが実施され再デビューを果たしました。
その名も「ノスタルジック改」、この車両以前に出ていたリニューアル車をベースにしてスカートの設置や灯具・行き先表示のLED化が実施されたのに加え、大きな前照灯が上部中央に設置されました。そう言えば、ワンマンの表示が消えていますね。
車内です。カラーコード自体はリニューアル前を引き継いでいますが、ノスタルジック感はリニューアル前の方がよく出ていたように思います。それは、恐らくこの車両が末期とは言え昭和の生まれであり、そこに少しのテイストを加えるだけでそれらしくピッタリとハマったということがあると思うのです。今のこれは、どうしても「それっぽくした」が強いんですよね。他のリニューアル車が同じようなスタイルで出て来てしまい、違いを見いだせなくなってしまったのも大きいかと思います。
ドアです。他のリニューアル車は二段窓にして実質的に下部まで窓を広げて展望や採光を拡大させたものでしたが、この車両に関しては下部は従来通り化粧板が貼られています。デザイン自体は共通なのか、窓が化粧板に変わったような見てくれをしています。そうそう、この車両の開閉チャイムはちょっと衝撃的なんですよね(笑)
最前面です。ドアもそうですが、木目調の化粧板で固めています。ほぼ全駅が対向式ホームのため、左側に運賃表示機や運賃箱が置かれています。
天井です。リニューアル車として機能的にはよくなったと思いますが、シルバーが大半を占めた色調はノスタルジック感ほぼゼロ、茶系統の吊革と暖色系の照明でしかそれを感じ取れません(笑) 吊革は優先座席上は黒系のバンドに赤の吊輪と留め具を使っており、長さも少し他の区画よりも長めに設定されています。
木目調の車両が増えてしまったばっかりに、ノスタルジック感が薄れてしまったのは少し残念ですが、叡山本線の主力として、これからの活躍を期待します。