【マリンの受験戦記12~願書提出~】

 

 

そんなこんなで、志望校が決まり。

 

 

無事に校長先生の推薦もいただける事が決まった先月某日。

 

 

万が一にも書類に不備があってはいけないのでと、担任の先生から極力早めに出願書類を記入の上、まずは学校に提出するようにと連絡をいただいた。

 

 

出願書類と言っても、通信高校の推薦入試という事で、本人が書くべき書類は願書のみ。

 

 

のみ、とは言え、もちろん間違いがあってはいけないので、志望校指定の用紙をコピーし、まずはママが記入例というか、記入内容を練習書き。

 

 

本番用の願書はというと、マリンは、早くからオープンキャンパスに行っていたので、家には出願書類の用紙が2セットあった。

 

 

そこで、そのうちの1つに、ママが鉛筆で必要事項を記入。

 

 

学校から帰ってきたマリンに、ボールペンで同内容を記入するように言うと…

 

 

その辺にあったボールペンで……

 

 

ーーー実に。

 

 

軽快なスピードで。

 

 

さらさら~っと。

 

 

てゆーか、ママの適当な字の下書きをそのまま!!!

 

 

なぞり書きし始めた!!!!!

 

 

 

 

おーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!!

 

 

 

 

「ちょ、待って、ストップ!!!」

 

 

書き始めてから止めたってもちろん遅い。

 

 

「何?」

 

 

何?じゃないよ!!!!!

 

 

「願書なんだからさ!!!」

 

 

「うん???」

 

 

「綺麗に書いてよ!!!」

 

 

「ーーえ、そうなの?」

 

 

 

 

 

 

 

自慢ではないが、ママの字は、

 

 

 

 

 

とってもキタナイ………

(本当に自慢ではない……)

 

 

 

 

そのママが。

 

 

 

テキトーに書いた下書きを。

 

 

 

そのまま!!

 

 

 

なぞっちゃってるーーーーーーー!!!

 

 

 

「願書はね、超!!!重要書類なわけです」

 

 

「あ~うん。そっか。」

 

 

「そうなんです!!!」

 

 

「そうなんだ」

 

 

「今すぐ!!きれいな字で書き直して!!!!!」

 

 

「はぁ……、あ、はい」

 

 

 

 

 

実は、マリンの字は、ママよりは大分、綺麗だ。

 

 

だからと思って、ママは敢えて、下書きだってことが分かるように、超!テキトーな字でうすーく、書いたのだ。

 

 

マリンがちゃんと自分の字で書けるようにと……

 

 

ーー全然。

 

 

通じなかったね……。