日ユ同祖論とY-DNA遺伝子D2は無関係! | 日本の歴史と日本人のルーツ

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日ユ同祖論において、日本の神道や習慣などにユダヤ教との類似性が指摘されている(wikiより)。すなわち、日ユ同祖論(日猶同祖論、にちゆどうそろん)は、日本人とユダヤ人(古代イスラエル人)は共通の先祖を持つ兄弟民族であるという説。主に、日本人とユダヤ人によって提唱されている古くからある都市伝説

日ユ同祖論は、主に三つの立場がある。
1. 古代イスラエルの「失われた10支族は、日本に渡来したという説
2. 古代イスラエルの「失われた10支族」のみならず、12支族が、日本に来たという説
3. 古代日本人は、ユダヤ人の先祖であるという説

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12支族の国々

しかし、よくよく考えるとユダヤ教の儀式や文化が伝わったことを指摘出来ても、古代のユダヤ人又は末裔が日本まで到達することを遺伝子の観点では証明出来ないことを論証できる。

特に、男性遺伝子Y-DNA遺伝子D2の観点では男系男子に着目するが、しかしユダヤ教では男系男子は重視されていない!ユダヤ教徒の母からは自動的に子供はユダヤ教徒となり、戦乱をくぐっての逃避行でもユダヤ教徒の子孫を維持出来る。ただし、ユダヤ教の教義を維持出来るかは保証の限りでは無く、日本に到着したユダヤ教徒がユダヤ教を忘れてしまっていても無理な話では無い!

チャン族など少数民族と日本人で議論出来た男性遺伝子Y-DNA遺伝子D2やO2bは、たまたま男系男子のシステムが維持されていただけであった。女系女子の系譜を辿れるミトコンドリアDNAの研究結果を待ちたい!

単なる想像であるが、邪馬臺国の卑弥呼・臺與や天照大神が女性なのは、日本に到着したユダヤ人が女系女子で民族を維持していたからかも知れない!ただし、彼女らは独身で、日本建国以降は男系男子となっていることを指摘する。また、秦の始皇帝が青い目をしていたとの伝説も、西から来たユダヤ教徒の女性の子供であったからかも知れない!

血液型Aに着目すると興味深い結果も導出可能である(参考)。


参考

① ユダヤ人も所詮は母系家族の出なのである。その証拠が、ユダヤ人はユダヤ人の母親から生まれた者をユダヤ人と認めるという戒律を定めている(
参考)。


② 実は、ムハンマドが生まれたアラブは男系社会であり、ユダヤ人社会は対照的に母系社会である。イスラエルの国内法では、「ユダヤ教徒」と、「ユダヤ人を母として生まれた者」をユダヤ人と認定している。

この違いの理由は、両民族共通の祖であるアブラハムが、まず端女(はしため)に生ませた長男イシマエルの子孫がアラブ民族となり、のちに正妻が生んだ次男イサクの子孫がユダヤ民族となったという神話にある。

すなわち、アラブ民族は父方を重視し、アブラハムの長男の系統であることを誇りとする。対するユダヤ民族は、アブラハムの正妻の系統であることを誇りとし、母方の血を優先させて今日まで至っている(参考)。


③ ユダヤ人の定義(参考)

・誰がユダヤ人?(Who is a Jew? )

ジューとは、ユダヤ人の母親から生まれた人すべて、または、ジュダイスム(ユダヤ教)への正式な改宗手続きを踏んだ人すべてを指す、というのがジュー社会の通例観念だ。

しかし、コトはこの定義ほど単純なものではない。ユダヤ教の内部にも宗派があり解釈を異にしている。母親に限らず、両親のどちらかがジューであり、ユダヤ教徒として育てられた場合、その子供はジューであるというリベラル派もある。また、ユダヤ人の父親とキリスト教徒の母親の子供でユダヤ教徒として育てられた場合、改革派はジューと認め、正統派はジューと認めない。逆に、キリスト教徒の父親とユダヤ人の母親の子供でユダヤ教徒として育てられなくても、正統派はジューと認め、改革派はジューと認めない。面白いのは、どちらの場合でも、或いは両親がユダヤ人でなくとも、ユダヤ教に「正式手続きを経て改宗」すればジューなのである。ただ単に共感を覚えるとか、ユダヤ教の信仰は正しいと思うだけでは不十分で、或いはユダヤ教の教育を受けたというだけでは不十分で(母親がジューである場合はこの限りではないが)、「正式な手続きによる改宗」という儀式が必要なのだ。 ところが、この「正式な改宗手続き」の解釈も宗派によって違いがある。従って、宗派別のジュー定義を調べることにより、日本人の父母を持ったものでも「ジュー」になる道は開けるのだ(なりたければの話だが)。

・母系主義(About Matrilineal Descent)

ジューの社会でその他諸々の事象が父系主義で処理されいるにもかかわらず、ジューか否かの定義に限っては、母系主義が伝統的に指針になるのは何故なのであろう。

律法(The Torah)にその定めが明確に出ているわけではない。 しかし、いくつかの文章がそれを暗示している。

申命記7:1-5(Deuteronomy 7:1-5)。神のお言葉がでている件(くだり)。「非ユダヤ人の旦那は、子供が将来私(=神)から目をそむけるようになる癌である。旦那と子供は、他の神々を崇拝するようになるだろう。」と嫉妬ぶかい事を、神はユダヤ人の奥さんに言っている。子供は自動的にジューなので、他宗教に行かないよう警告しているのだ。(母系主義の暗示)

ダビデ王(King David)はジューか?という面白い話がある。先祖の一人にルツ(Ruth)【Naomiに対する献身で有名なモアブの寡婦】という女性がいるが、彼女は生まれながらのジューではなかった。しかし、ボアズ(Boaz)と結婚しオベド(Obed)を生む前に改宗したのだと解釈されている。ルツ記1:16に「改宗する意向表明」が明記されているのが根拠として挙げられる。ひとたび正式な手続きを経て改宗すれば、ルツ自体がジューになったのであり、従って、改宗後に生まれた彼女の子供は全員ジューである。仮にオベドが生まれた時にルツがジューでないとしても、ダビデのジューである地位が揺らぐものではない。ルツはダビデの父親の先祖であり、母親の先祖ではないからである。もちろん、母親はジューであった。