弥生時代は鉄器、青銅器などが生産された時代であったが、日本列島の中で北九州に生産が集中していた。
すなわち、製鉄、製銅の過程で大量の森林資源を消費し、北九州は禿山の世界であり、風化花崗岩(真砂土)の土砂崩れが頻繁していた(参考)!昭和の高度成長時代、製鉄の町であった北九州の旧戸畑市の市歌に「七色の煙を吐く」と言う一節が思い出される。
宇美八幡宮や太宰府天満宮の古樹は例外的に保存されたもので、大切にしたいものです!
参考
① もののけ姫の世界、縄文の森
⑥ 古墳時代あたりの北九州の製鉄遺跡(参考)
⑦ 日本の鉄資源
⑧ タタラ製鉄と環境問題(参考)
タタラ製鉄の「鉄山秘書」に「一に砂鉄、二に木山、三に元釜戸」と述べているように、砂鉄がよくても炭が悪ければ鉄は涌かず、砂鉄が多少悪くても炭が良ければ鉄が涌くとした。
製鉄には大量の木炭が欠かせないことから、立地条件は「森林地帯で、水利用と排水・農村より隔離」などの場所が選ばれた。
木炭を確保するために年間60ヘクタールの森林が必要となり、凡そ30年で再生する照葉樹林の活力から見ても「1,800ヘクタール」の膨大な面積が必要であった。職種は伐採・運搬・砂鉄採掘・炭焼き・タタラ踏み・鍛冶・鋳物師など大世帯の産業共同体を構成していた。
⑨ 響灘に面した遠賀川河口の町、芦屋は、原料の砂鉄や鋳型に使う土が近くにあり、遠賀川の水運や玄界灘の海運によって燃料の木炭の入手や製品の積み出しが容易であったことから、かつては鋳物業が盛んで、とくに室町時代には茶の湯釜の名品が作られており、当時は「西の芦屋、東の天命」と称されたそうです(参考)。
10 古代は緑の少ない禿山の世界であった(参考)
11 山水画(参考)
12 本来の自然の森は神社の境内に大切に保存されている(参考)