長府道、住吉神社経由の内陸の道 | 日本の歴史と日本人のルーツ

日本の歴史と日本人のルーツ

日本の歴史と日本人のルーツを解明します。

基本的に山口県下関市を視座にして、正しい歴史を探求します。

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長府と赤間関を結ぶ長府道、黄色丸が関山あたり

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1920年の赤間関(下関市唐戸)、中央が関山

青線が旧山陽道(亀山八幡宮下が起終点、高潮時は御裳裾川を北上するルートも考えられ、海峡沿いの海岸ルートが開発されるより以前の道か!)、赤線が長府道、黄線が北浦街道(永福寺が北浦街道と旧山陽道の起終点との説がある)

住吉神社の和布刈神事の為の本来のルートは住吉神社から南下し、関山あたりを経由して御裳裾川沿いに下る道となろう。

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壇之浦漁港近くに道標が有り、右が上方道(旧山陽道、大阪方向)、左が住吉道(長府道)とある。左に曲がり園田付近に関山に登って行く山道がある。

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東京国立博物館 情報アーカイブ  長州赤間関之図(江戸時代)である(参考)。

この絵図の右端を拡大する。

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この絵図では海峡沿いの上方道は無く、長府道が唯一の道になっている。

『豊府志略』によると、長府毛利三代目藩主毛利綱元(1653―1706)は、前田茶臼山に山荘をつくり、外浦からの道をつけており、少しくだって寛保2年(1742)9月、有馬喜惣太が萩本藩主毛利宗広の御国廻りに随行して歩いた旧壇之浦から阿弥陀寺への道は、すでに現在の国道9号線の原型をなしていた(参考)。

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明治25年(1892年)関門海峡沿いの道よりも長府道(住吉道)を太線で記入していた。

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長府道の途中、関山のクローズアップ

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関山の峠道、手前が赤間関の貴船町

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円陵寺

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平等院

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赤間関(下関市貴船町)

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関門海峡と門司の風師山

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右手に響灘の六連島が見える


参考



② 下関市の古地図(参考)


③ 永福寺前の北浦街道と旧山陽道の起終点

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右下に石碑


④ 亀山八幡宮前の旧山陽道の起終点

山陽道の西の起点・石の道標が、八幡宮鳥居下に移されて来ています。この道標は、本来はここから1㌔西の観音崎(現在の永福寺の階段下辺り)にあったようです。この寺の下から、山陰(北浦街道)・山陽道が分岐し、西の起点となる一里塚となっていたのです(参考)

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⑤ 火の山南山麓の旧山陽道の現在の痕跡

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壇之浦から前田まで

海岸沿いの国道9号線(明治以降)より、海抜の高いところに旧山陽道がある。


⑥ 火の山山麓の海岸沿いは高潮の怖れがあるが、土砂崩れの怖れもあった。旧山陽道の前田から壇之浦は幹線道とはならなかったと推測される。

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⑦ 長府道の一部、二宮忌宮神社と一宮住吉神社を結ぶ峠道(参考)


⑧ 下関市一の宮本町の南北道(中筋道)と東西道(住吉道)の交差点(参考)


⑨ 中筋道(亀山ー壇ノ浦ー園田ー秋根市ー)から枝分かれし、有冨ー蒲生野ー福江(畑代の役行者で北浦街道に合流)ー船越ーのルートを山陰道と呼ぶ。


10 北浦街道は亀山ー山之口ー幡生ー山の田ー垢田ー綾羅木ー冨任ー上安岡ー福江(畑代の役行者)ー船越ーのルートとなる。


11 北浦街道裏道として、富任から安岡浦ー横野ー白墓ー福江下川ー八貫堤ー船越ーのルートもある。