母屋(C:)から離れ(D:)に転居する
Windows用インストーラ(.exe)を使って パピーリナックス(Puppy Linux)をインストールした場合、パピーは Windows のドライブC:にインストールされます。pupsaveも合わせて 1GB以下ですが、その後いろいろインストールすると手狭になるかもしれません。
Windowsのシステム・ドライブ C: とは別にデータ用として D: などが用意されていて、そちらのスペースに余裕があるとき、 パピーを ドライブC: からドライブ D: などに引越しすることができます。
Windows用インストーラでインストールした場合
たとえばパピーをWindows用インストーラ Puppy_Linux_571JP_Installer.exe を使ってインストールした場合、フォルダ C:/Puppy-Linux-571 内にパピーがインストールされています。
ここで C:menu.list を見てみます。Windows上では「メモ帳」ではなく wordpad で開きます。そこに次のような記述を見付ます。
find --set-root --ignore-floppies --ignore-cd /Puppy-Linux-571/initrd.gz
この場合、ドライブ C: からドライブ D: (あるいは他のドライブ) への引越しは簡単です。パピーがインストールされている C:¥Puppy-Linux-571/ フォルダを D: に移動するだけでOKです。移動の作業はWindows上で行います。
「find --set-root /Puppy-Linux-571/initrd.gz」
は PC上のドライブ上で / Puppy-Linux-571/initrd.gz を探し、そこからブートします。C: に無ければ D: や E:, F: などを探しに行きます。
menu.lstが変更されている場合
menu.list の記述が次のような場合があります。
title Puppy precise 5.7.1JP (sda1/Puppy-Linux-571)
uuid d644d8da-1cd0-4976-bbba-91fa6de4c170
kernel /Puppy-Linux-571/vmlinuz pmedia=ataflash psubdir=Puppy-Linux-571 pfix=fsck
initrd /Puppy-Linux-571/initrd.gz
この場合はパーティション(ドライブ)を uuid で特定しています。なのでパピーの場所を別のパーティション(ドライブ)に移動すると起動しなくなります。この場合は次の手順によります。作業はパピー上で行います。
1. パピーがインストールされているフォルダ sda1/Puppy-Linux-571 などを sda2 などにコピーします。フォルダ名を、たとえば sda2/Puppy-Linux-571-new などと変えておきます。
2. パピーメニュー>システム>Grub4Dos ブートローダの設定
3. Grub4Dosのインストール先は初期設定のまま sda1(MBR)、ただし「ブートローダは変更しない」にチェックを入れます。あとは自動設定のまま「OK」を押し続けます。
4. PCを再起動すると、起動メニューに「 Puppy precise 5.7.1JP (sda1/Puppy-Linux-571)」と「Puppy precise 5.7.1JP (sda2/Puppy-Linux-571-new)」と2つが現れます。sda1は古い方、sda2が新しいほうとします。新しい方を選んで起動します。
5. 新しいほう(sda2)で起動できたら、古い方 sda1/Puppy-Linux-571 をフォルダごと削除します。
6. Grub4Dos ブートローダの設定をもう一度起動、前回と同様に「ブートローダは変更しない」にチェックを入れ、ひととおり実行します。
仮想メモリの再設定
実装メモリが 512MBあるいはそれ以下だと、パピーをWindowsの C: から移動することによって、仮想メモリ (C:¥pagefile.sys がパピー上で使えなくなるかもしれません。その場合は メニュー>デスクトップ>Windowsフォントと仮想メモリを使う で設定しなおしてください。
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