『実況上戸』で、最強の一人芝居フェスティバルINDEPENDENT 4SS/ JAPAN TOUR 福岡公演に出演させて頂きます!


2011年、このイベントとの出会いが僕の演劇人生を大きく変えるきっかけとなりました。
全国から集結したツワモノ達に混じって、暴れ犬白濱は『時間切れを待ちながら』を上演。
普段はまず観ることができない洗練されたりパフォーマンスの数々に圧倒されつつ、ふるい落とされないように必死に食らいついたあの日々が忘れられません。
そこで出会った彼らとは今でも絆で結ばれております。
それから幾度かの作品提供を経て、やっぱりもう一度あのヒリヒリした舞台に上がりたいと奮い立ち『実況上戸』で臨んだのが2019年でありました。

そして今年は5年に一度やってくるシーズンセレクションの年。2016~2020年に上演された200作品以上から厳選された10作品をベースに全国ツアーが開催されます。
「実況上戸」はその10本には入れませんでしたが、有り難いことに福岡公演での九州枠にセレクトして頂き、再び実況できる運びとなりました。

ぜひ皆さんにもこのフェスを体感して頂きたい!
なかなか先の見えない状況が続いておりますが、お越し頂けますと幸いです。



■2021年8月7日(土)~9日(月祝)
会場:ぽんプラザホール (福岡市) 

■チケット発売
2021年7/3(土)10:00販売開始
8/1(日)24:00までにチケットをご予約頂いたお客様には、公式パンフレット(フルカラー24ページ・通常販売価格500円)をプレゼント!

●1日通し券[当日指定席]予約3,000円/当日3,500円
●学生通し券[当日指定席]予約2,000円

◎詳しくは
https://independent-fes.com/IN4SS/in4ss-fuk.html 


本日、謎のモダン館の立ち上げから24年、旗揚げ公演から丸23年を迎えました。
いま僕は49歳なので、人生の半分近くを謎のモダン館の白濱隆次として生きてきたことになります。


謎のモダン館だけでも約90作品(中短編含)海星やら他団体への作品提供などを合わせると、たぶん130作品くらいやってきました。
この数ヶ月間、稽古はお休み中だったので、久しぶりに稽古場に上がり過去の写真やポスターやパンフレットなどを広げてみると、ちょっとした歴史みたいなもんを感じます。

立ち上げ当初、青少年センターや松山の競技場で練習していたのですが、調子コいてみんなで400メートル走ったら、400どころか100メートルも完走できなかったこと。
パンフレットを作るために竹ちゃん家でワープロで打ち出した原稿を厚紙に切り貼りし、大串がローソンまでバイクで走ってコピーしたもののサイズを間違っていて、もう一回走ってって頼んだら大串がすねたこと。
旗揚げ公演の前説を飛永が担当し、ド緊張のあまり声が震えていたこと。
何はともあれ、あの日から謎のモダン館は始まりました。
毎年、ほぼ絶え間なく作品を上演し続けて来られたことは、お客様はもとより、劇団員や協力して頂いた皆様と、僕の情熱やと思っております。

振り返れば気の遠くなるような時間ですが、前を向けばただ目の前の一本のために変わらず稽古するだけです。

一本一本に魂を込める。
熱苦しいほど全力で。

しかし、いつも目の前にあったはずの一本が見えなくなっています。
全国の劇団や劇場、役者さんやスタッフのみなさんが知恵を絞り、工夫を凝らして頑張っている中、僕はただただ揺れてしまっています。
アグレッシブに活動してきたつもりでしたが手詰まり感すら漂っています。
それは、当初から掲げている「自分が観たいと思うものを作る」という信念に依るところが大きいのかもしれません。

果たして次の一本をお知らせ出来る時が来るのだろうか。
その日が来たとしたら、やはり熱苦しいほど全力で魂を込めたものを作りたい。

だから、だからですね、これからも謎のモダン館をご贔屓下さいますよう、劇団員一同心よりお願い申し上げます!!
そもそも天秤に掛けられないものを必死に掛けようとしている気がしてならない。

新型コロナ感染症という、とてつもなく厄介なウィルスのせいで、あらゆるものの価値が変化し、意識が変化し、予定調和が崩れた。

これまで通りの生活を続けられるのか不安にかられてトイレットペーパーを買い占め、コロナに感染しないようにと混雑したストアに出掛けて行ってマスクを買い求める。

子供たちは自宅待機を強いられ、イベントは自粛し、会社からも送別会や花見は自粛するようにと強いお達しがあるが首相婦人はのんきに飲みに行く。
旦那の方はレストランの敷地内だから問題ないとの見解。
なんじゃそりゃ。
昔のバイオハザードの武器とか入れられる箱のある部屋か!


経済がどのような仕組みで回るものなのか、やはり風が吹けば桶屋が儲かる的なものならば、風は完全に止まってしまっているように思える。

だからと言って、もう我関せず、とはいかない。
敵は見えない上に感染後、発症するまでに2週間掛かると聞いた。
知らない間に振りまいてるかも知れないし。 

スポーツ観戦や演劇鑑賞も当然自粛要請。

無観客が相次ぐ。

そしてここに引っかかるのだ。
よく分からなくなるというか引っかかる。
あくまでも俺は引っかかるって話。

自分が演劇をやっているので演劇を例に考えると、観客はマスクをするけど演者はしない。

換気は常に行われるわけではなく、開演前と終演後。

観客も演者もスタッフもみんな人間であると考えると、無観客かどうかという以前に閉鎖空間でナニかをやること自体、つまり劇場に限らず、ナニをどうやろうが危険な行為と見なされると言える。

渋谷に繰り出した若者と同じ理屈と言えなくもない。
自分は大丈夫であると言える根拠などないのだから。

想像以上だった。

自分がかかるかかからないかと同じように、知らない内に他人にうつしてやしないかという恐怖。
報道が恐怖心を煽った側面は絶対にあると思うけど、もう煽らなくても十分に認識している。

ただ、それすらも実態として信じて良いのか疑わしい。
疑わしいと書くと語弊があるな。
疑わしい理由は、みんな必死になって正解を探すがあまり比べられないものを天秤に掛けようとしているからだと思う。

知りたい情報は探せば見つけられるかもしれないけど、うちのお袋が得られる情報源はテレビしかない。

だから、もしも俺が総理大臣なら、次のことを行う。

▼感染者の累積数ではなく、本日何人感染し、何人亡くなり、何人完治し、現在何人が感染している状態なのかをアナウンスします。

▼コロナ専用チャンネルをテレビとラジオに作ります。
・アナウンサーの私見を挟まず、短い情報を何度も繰り返し放送する
・というものを、行政、医療、保健所、防犯、交通、流通などジャンル別に、各チャンネルで放送する
・コマーシャルなしの提供スポンサーを募る

▼高速道路の一般車両料金を一時的に値上げします。

▼給付金は各人毎月3万円を向こう半年間一律に配ります。
その上で、各都道府県に巨額のお金を割り当てて、行政の裁量で各事業者や個人に対し助成なり、給付なり、貸し付けなりの舵取りを任せます。
・絶対に詐欺師たちが手をこまねいているはずだから要警戒

▼消費税はそのままでいきますが、光熱費は半分の水準まで落とします。

あぁ、いろいろ書こうとしても、人間が移動して、集まって、語り合って、学習したり、競い合ったり、歌ったり、演じたり、笑ったり、はしゃいだりすることに制限がかけられていては、どんなにサポートを手厚くしても、なかなか前向きになれないな。
俺が総理大臣になっても、みんな町に出掛けよう!などとはやっぱり言えない。

身動きがとれない。

これまでの困難とは、まるで別の種類の困難なのだ。

総理大臣がマスクを二枚配ると言った。
批判は殺到したし、俺も笑った。
しかし、ブログ上で総理大臣になってみたら、なぜ布マスクなのか、なぜ二枚なのか、少しだけ意味が理解できるような気がしてきた。

簡単に外へ出るな。だ。

深読みしすぎの感は否めないけどね。
そんなに深い人だとは思えないしね。

ただ、選挙と権力掌握と自分の代での改憲のことしか考えていないような人が、布マスクを二枚配るしかなかったのは興味深い。

あぁ、年末の流行語大賞なんて考えたくもない。随分先だけどさ。


こういう時にこそ、THE BLUE HEARTSの『人にやさしく』を叫びたい。