本日、謎のモダン館の立ち上げから24年、旗揚げ公演から丸23年を迎えました。
いま僕は49歳なので、人生の半分近くを謎のモダン館の白濱隆次として生きてきたことになります。


謎のモダン館だけでも約90作品(中短編含)海星やら他団体への作品提供などを合わせると、たぶん130作品くらいやってきました。
この数ヶ月間、稽古はお休み中だったので、久しぶりに稽古場に上がり過去の写真やポスターやパンフレットなどを広げてみると、ちょっとした歴史みたいなもんを感じます。

立ち上げ当初、青少年センターや松山の競技場で練習していたのですが、調子コいてみんなで400メートル走ったら、400どころか100メートルも完走できなかったこと。
パンフレットを作るために竹ちゃん家でワープロで打ち出した原稿を厚紙に切り貼りし、大串がローソンまでバイクで走ってコピーしたもののサイズを間違っていて、もう一回走ってって頼んだら大串がすねたこと。
旗揚げ公演の前説を飛永が担当し、ド緊張のあまり声が震えていたこと。
何はともあれ、あの日から謎のモダン館は始まりました。
毎年、ほぼ絶え間なく作品を上演し続けて来られたことは、お客様はもとより、劇団員や協力して頂いた皆様と、僕の情熱やと思っております。

振り返れば気の遠くなるような時間ですが、前を向けばただ目の前の一本のために変わらず稽古するだけです。

一本一本に魂を込める。
熱苦しいほど全力で。

しかし、いつも目の前にあったはずの一本が見えなくなっています。
全国の劇団や劇場、役者さんやスタッフのみなさんが知恵を絞り、工夫を凝らして頑張っている中、僕はただただ揺れてしまっています。
アグレッシブに活動してきたつもりでしたが手詰まり感すら漂っています。
それは、当初から掲げている「自分が観たいと思うものを作る」という信念に依るところが大きいのかもしれません。

果たして次の一本をお知らせ出来る時が来るのだろうか。
その日が来たとしたら、やはり熱苦しいほど全力で魂を込めたものを作りたい。

だから、だからですね、これからも謎のモダン館をご贔屓下さいますよう、劇団員一同心よりお願い申し上げます!!