(去年の日本大会のあとに、UFCのスタッフや選手、ラウンドガール、解説陣らと食事をしたときの写真です)
これ、カナダ・オフィスからリストラされたあるスタッフの話ですー
10月19日の水曜日の朝、出社したら早速クビを言い渡されたんで「フリーエージェント」とツイッターで発信。
そして翌朝一番の飛行機でガラパコス諸島へ。
一週間ほどバカンスを楽しんだみたいです
この人はエグゼクティブではなく現場の人だったんで、そんなに大きな退職金(または解雇手当)が出たとは思えないんですよ。
これからは普通に失業保険を申請して就活だと思うんですけど......明日から仕事ないから取りあえずバケーションに行くべ。
失意を緩和させるためなのか、どちらにせよ、そういう感覚がわかり易いというか、北米っぽいというか.....()
でもわたしはこう思っているんです。
失業したばかりだったかもしれませんけど、ビーチで寝そべってマルガリータでも飲みながら、今までUFCでやってきた自分の仕事に対しては、それなりの達成感、そして満足感に浸れたのでは?と。
一気にMMAをメジャー・スポーツに押し上げたUFCというスポーツ・リーグ。
その大きな歴史の流れに携われた。
わたしがズッファという会社に抱いていた印象はこうなんです。
スタッフのほとんどが、自分の仕事に誇りみたいなものをもっている。
安定した高収入の仕事を捨ててズッファに転職した人もいたんで、みんなMMAというスポーツ、そしてUFCというブランド、会社のポテンシャルを信じていたんだと思うんですね。
エグゼクティブから末端のスタッフまで。
新しいプロ・スポーツの確立に関わっている、新しいムーブメントのようなものに参加しているというプライド、使命感、そしてわくわく感みたいなものをみんな胸に抱いていたんだと思うんです。
だからどの部署のスタッフも仕事は敏速にこなすし、必要ならばいくらでも残業する。
アメリカでは珍しい社風だと思っていたんです
余分な贅肉を削る。
UFCの収益の半分以上はコンテンツ・ビジネスなんだからと考えると、いま新オーナーのWME-IMGがやっていることは、充分に想定内のことだったと思うんです。
(これについては、今月のDropkickニコ生配信で詳しく語らせて頂きます)
来るべき時が来てしまった。
そして、ひとつの時代が終わってしまい、新しい時代の幕が開けた。
そんな感じだと思うんです。
ベラトールを含む他のMMAプロモーションが、一気にたくさんの人を雇うとも思えないですし、みなさん、それなりの年齢で家庭をもっているのが大半なんで。
将来性を考えても、ほとんどの人たちは、他のMMAプロモーションでの仕事を探すのではなく、例えばズッファのPRからNBAチームの広報に転職したデイブ・ショラー氏のように、他の業界で同種の仕事に就くことになると思うんです。
MMAという新しいプロ・スポーツの基盤を作り上げたUFC。
これからどんな仕事に就いても、UFCでの経験を活かし、プライドをもって仕事をして欲しいと思います
もう一緒に仕事できないと思うと、スゴく寂しいもんですけど、ほんと、優秀な人たちばかりなんで、みなさんの次の動きが楽しみです