天気予報で「最高気温は36度の予想です」と言われて「ヒ~ッ」となり
「でも、日が暮れるのはだんだん早くなってきてるし!季節は進んでいるよ!!」
と自分を励ます毎日ですほんとうにエアコンに助けられて元気に生きています
しづくですみなさまこんにちは!

先日は、東京は品川で上演された とある舞台を
会社の後輩ハナコ(仮名)と一緒に見てきました。

このコロナ禍での観劇というのは、
いついかなるときでも「直前で中止が発表されるかもしれない」
という不安との闘いです。
前日までに発表されていればまだ親切な方で
開場し、席について、開演5分前、というところで中止が発表された舞台も実際にあります。
推しに会える、もうすぐ始まる、ってドキドキわくわくしている気持ちを
上空から地面に叩きつけられるわけですよ…
誰が悪いわけでもないから、よけいに気持ちのやり場がない。
とくに今回のように東京でしか上演されない作品となると、
われわれ遠征組のダメージは相当なもの。


ハナコ(仮名)は、わたしがとある舞台のDVDを貸したことがキッカケで
舞台の魅力にハマってくれて
ハ「あの、今度の舞台、見たいんです…」
し「舞台、生で見たことある?」
ハ「ないです」
し「東京に行ったことは…」
ハ「ないです」
し「…一緒にいこう(心配すぎる)」
となった子。
(なにしろまだ社会人二年目の19歳!!!)
あの、ちょっと前のブログでご紹介した、
母の日のプレゼントくれた、あの子です。

ハナコの初めての遠征で初めての舞台観劇、
どうかどうか無事に開催されますように…!!!!
と全力でお祈りしつつ
「でも、もしかして直前で中止ってこともあり得るから
観劇の予定がなくなっちゃっても振り替えられる楽しみを、事前に用意しておこう」
と、いろいろ話し合って。
(もしそうなったら、地下鉄博物館に行くとか 推し路線に乗りに行くとか
とある廃線跡を見に行く とかいう話になっていました)
(鉄道関係ばっかり笑)


幸い、無事に幕が開き、
ハナコもわたしも大満足の観劇ツアーとなったのでした。

観劇後は品川から埼玉の大宮まで移動して(在来線で約40分程度 500円ちょい?)、
東日本のかわいい新幹線たちをぞんぶんに撮影し、

し「ここから東京まで、こまちに乗って帰りたいんですけど」
『えっと…特急料金が必要で、かなり割高(3000円超える)になるのでお勧めしませんが…』
し「いいんです!!それに乗りに来てるんで!!」

…と窓口のお姉さんを困惑させ、
ハナコとわたしの推し新幹線である秋田新幹線E6系の車両に乗って
約20分ちょいで東京駅に戻ってくるという、貴族の遊びをしました笑



ひゃーかっこよくてかわいい。


過密スケジュールで移動も長かったし、疲れて寝るかなーと思ってたんですけど
楽しすぎて完全にテンション振り切っていたので
帰りの新幹線でもずーっと起きておしゃべりしていました。
見た舞台の話ももちろんしたんだけど
けっこうマジメに、人生についてとか家族のこととか仕事のこととか。
会社ではね、あんまり私語してるわけにいかないし。
かといって、ハナコが入社する前からこれまでずーっとコロナ禍なわけで
一緒にご飯食べに…とかも、誘いにくい時期が続いてたから。

ハ「今日、今までの人生で一番良い日かもしれないです!
 学生の頃は、ずっと死にたいって思ってたんで」

し「まじで???そんなに楽しかった???それなら良かった笑
 わたしもそうだった時期あった。っていうか、30歳になるまでに死ぬだろうなって思ってた。積極的に死にたいとかじゃなくて、その先が想像できなかったんだよね。
周囲に"こういうふうになりたい"って思える大人もいなかったし。みんな大人はしんどそうに生きてたし」

ハ「あー、わかりますそんな感じです」

し「けど、年取るにつれて、自力で出来ることが増えて、
 自分でなにもかも選んでいいんだってわかって、ラクに生きられるようになったよ。
 こんなふうに楽しんでる大人もいるって知ってもらえてよかった」

ハ「そうなんですよね、わたしも今すごく楽しいです!
 頑張って仕事してお金貯めてまた舞台見に来ます!!また一緒に行ってくれますか?」

し「もちろんよ!」

みたいなこと。


新大阪駅までハナコのご両親が迎えにいらしたのでご挨拶したのだけど
「会社では、ほんとうによく頑張ってくれています」ってお伝えしたら
「いつも会社に行くの、楽しそうにしてるんです」
ってお母さまが教えてくれて。
うわー、うわー、それがなにより一番先輩にとって嬉しいことだなぁぁぁ
と思いました。
お気遣いいただいて、お菓子までもらっちゃった。
一日連れまわして遊んできただけなのにね笑


会社で仕事を覚えるのはさ、もちろん最優先事項だし
会社である以上一日でも早くいろんなことが完璧にできるようになってもらって
利益を生んでもらわないといけない が大前提なんだけど。
けど、一気に初めから全部詰め込もうったって、絶対ムリじゃん。
それよりも、長くいれば自然と身についていくものだと思うから、とにかく
「わたしの役目は、新人さんが朝起きて仕事行くのヤだなって思わなくてすむ場所を作る、その助けになること」
というのを第一に考えています。

…なーんてたいそうなこと言いつつ、
実際に仕事の内容を教えるのは、もっと年の近い子たちがやってくれているので
わたしは電話の受け答えの様子を窺ったり、
なんか困ってそうなときに「どしたん」って声かけるくらいなんですけどね!!
何度も言うけど、わたしは上の方の期待とは裏腹に
『ながくいるだけ社員』に成り下がってしまった人間で
それでもこうして若い子たちの なにかの足しになっているのなら
すごく嬉しいことだし、いて良かったのかなぁという気持ちにもなれます。
わたしに存在意義を与えてくれているのは、
こんなふうに慕ってくれる後輩ちゃんたちです。

ちょっと前のブログにも書いたばかりですが、
自分より年下の子たちにはもれなくこのことを知ってもらいたい、って思う。
大人になっても、楽しく生きていくことはできるよって。
そりゃ面倒なことも起きるけど、なんとかできる力も身についてくるもんだよって。
あとは、助けてくれる人たちもきっといるはずだし。
漠然と世界の広さを知って、不安しかなくて、未来が暗く見える時期ってあると思うけど
(自分がまさにそうだったので)
実際その場所に立ったとき「たいしたことなかったな」って思えるよって。

わたしがこうして直接関わって「楽しい大人の一例」を見せられる相手は
たぶんそんなに多くはない。
けど、一人でも二人でも未来が楽しみだと思ってくれる子が増えればいい。
わたし自身もそれを教わってきたから。


「ずっと死にたいと思ってた」っていうの
親が聞いたらギョっとする言葉だと思うんです。
けど、そんなに珍しいことではないのかもしれない。
なんとなく生きていたくないなぁと思う気持ちがずっと続いているけれど
積極的に死のうとする勢いがない みたいなこと。
大人の言う「生きてればいいことがあるよ」って、なかなか響かないんだよねぇ。
だってその大人自身が幸せそうじゃなかったり
自分と立場がぜんぜん重ならなかったりするから。
だから若い人たちの自殺も、こないだみたいな他殺も後を絶たないし、
死刑になりたかったなんて理由も多いんだと思う。

若い人たちがみんなもっと希望を持って生きていけるように、って思うけれど
世界を変えることはすごく難しい。
でも、せめてわたしが手を伸ばせば届く範囲の子たちには、
「生きてみてよかった」
って言える大人になってもらいたい。

それが、親になることを選ばなかったわたしにできる、バトンの渡し方かなぁと思うので。

あれ?またこないだと同じようなこと書いてる???まぁいいか笑