恋愛、結婚、誕生、成長、愛情。
僕は良い記憶を頼りに生きてきた。
妻と共に積み上げてきた思い出の記憶。

もちろん、嫌な記憶もたくさんある。
けれど「僕の愛する妻」だから、
ため息しか出ない日々も、良い記憶、その一筋の光を信じて、生きてきた。

光は、等の昔に消えていた。

星の光は、本体がなくなった後も輝き続け、いつまでもそこに星があるかの如く、見えるのだという。

燦然と輝き続ける星。迷わず歩み続けるための道しるべとなる星。疲れを癒し、安らかな眠りを誘う星。情熱と冷静の物語で胸踊らせてくれる星。

星は消え去り、光さえも過ぎ去った今、虚空の夜空を僕は眺めている。