⚫︎最近はこんなのもいるそうです
こんにちは!
草加ファミリー歯科・矯正歯科クリニックの小垣です。
最近、同業種の先生方とお会いする機会がありまして、
結構驚いた話がありましたのでご報告致します。
ただ、
今回も『ごく一部』の『稀』な話です。
滅多にいないのでそこまで心配ないのですが、
知っておくとリスクを回避出来ると思われますので
念のためにお話しさせて頂きます。
私が卒業したての頃は、既に歯科医師過剰というような状態でした。
当然、歯科医院も既に多かったですから、一昔前の「歯科バブル」と言われていた頃のように、どの歯科医院にも患者様が溢れかえるような時代ではありませんでした。
私が大学病院で研修医をしていた頃は、インストラクターの先生が2名ついてくれて、そのインストラクターの先生が担当している患者様を自分の習熟度に合わせて担当させて頂いたり、見学させて頂いたりしていました。
ただ、当時の私のような研修医の他に、臨床実習を迎えた学生さんもに来ていたので、合計すると10人は越えたグループになっていました。
インストラクター2人分の患者様の人数しかいらっしゃらないので、その10人全員が適切な治療経験を積める程の患者様の人数は、残念ながらいらっしゃいませんでした。
見学ともなると人の壁が周りを囲むようになり、時には後列になって見えないような状態になるくらいでした。
泳ぎ方の本を読んで泳げるようにはならないのと同じく、歯科治療の場合も実際にやってみないことには一向に出来るようにはなりません。
(もちろん、ただやればいいってものでもありません)
私はそこに焦りを感じて、大学病院勤務後や休日などは、いつも話に挙がる歯科医院とは別の、都内の歯科クリニックや他数軒の歯科医院に見学や手伝いをさせてもらいに出向いていました。
予約なしの方が来院されれば「やらせて下さい」
新規の患者様がいらっしゃれば「僕にやらせて下さい」
治療が延びていれば「僕がやっておきましょうか?」
院長先生が不在の時には割り込み、休憩時間に先輩の先生にやらせてもらうようお願いして経験を積ませてもらいました。
空いてる時間は器具をお借りして練習をしたり、友人に声をかけて来てもらい検診してみたり、とにかく手が動かせるようになるまではあらゆる事をやりました。
当時、私が所属していたそれらの歯科医院では症例の取り合いをするかのようにそれぞれの先生も診療していましたので、それはそれは煙たがられたものでした。
しかし、
最近ではあまりそのような人も少なくなってきたようです。
卒業した頃から患者様の数が少ない状況に放り込まれているので、あまり診療しないスタイルで過ごしてきた人は、なかなかその習慣を変えることが出来ないようです。
『忙しく自分の人生を擦り減らすのなんて馬鹿げてる。自費診療でゆとりと豊かさを目指そう。私達だって人間なんだ』
のような事を言う者の声が、彼らの怠惰さに響いてしまい、業界の総意かのように主張します。
「近年は、「自分にやらせて下さい」と申し出る人を見掛けなくなった」と知り合いの先生からよくお伺いします。
それどころか、診療を「自分には出来ません」と拒否して休憩室に引きこもり、携帯をいじったり週刊誌を読んでいる人さえいるようです。
私や周りの先生方の基準では、空き時間のようなチャンスはなかなかないので、そのような時は先輩の治療を見学して自分の診療を改善するヒントはないか探すのが当然でした。
模型を見て、カルテを見て、スタッフと打ち合わせて改善点を探そうとします。
しかし、彼らはそうではないようです。
批判を避ける為にポーズを取ることもあるのですが、本当はそのようなことはやりたくないので、人目のつかないところで羽根を伸ばすようです。
昔の先生方と比べると、圧倒的に経験数が足りないはずなのですけれど、あまり焦りはないようです。
ベテラン先生の真似事だけは好きなようなので、楽そうな所だけはとことん真似をします。
そのような者は当然に腕は知れていますから、歯科医院側からの評価も低いものになります。その為、あまり配当もしてもらえなくなります。
より経験が積めなくなるという悪循環に陥っているのですが、そのような状況を楽でお得だと思っているかのように、のんびり過ごす人が増えているようです。
後から経験も増やす事は出来ますが、中途半端に「経験年数」という装飾品を着飾っていきますので、心に「慣れ」が生じてしまい、相当強く意識しなければ伸び方が愚鈍になります。
もう数年のキャリアはあるはずなのに、私たちの新卒の頃のミスと同じような事を未だにしている人を見るのが少なくないのは、やはりそのような時期での経験数の減少や、その後の経験の積み方に理由があるようです。
そのような人のほとんどは、成長するためにやるべきことより、思い通りにやることを優先します。
フォームやルールを覚えずに試合に出たがるようなことと似ています。
さらに、経験年数というものがそれを許してしまいます。
業界誌に載ってる有名な先生の症例を見て、真似事みたいなことをして満足し、それだけが治療だと思っているようです。まるで学生の答え合わせのように。
でも、彼らの頭の中は「患者さんは素人だからこの良さは理解出来ない」と解釈しています。実際にそれはよく聞く話です。
「本に載ってる事をやってるんだから自分は間違っていない」と突っぱねて、改善する目も閉じてしまいます。
実用書ばかりで専門書には目を通しませんが、間違っている可能性は感じないようです。
時にはその知識の出典を訊ねても答えることも出来ません。どこかで聞いてきただけなのでしょう。
内容を知らない相手であれば、語気を強めて自分の知ってることだけを並べるだけでも、その相手を閉口させられると思っているのかもしれません。
だから、相手に納得してもらう為の努力は滅多にはせず、それでも日常には不便さはないので新たな行動を起こす労苦は避けるようです。
それらの結果、ただやりたいことを押し付ける。
もしくは、自分がやりたくもない事をやっているのだからと、相手の理解してくれる態度が見られなければ幼稚さを露骨に出す。
そのような人がたまにいるので驚きます。
やりたいことよりも、やりたいことの為にやるべき事をやる必要があると私は思っています。
けれど、それは時に苦痛を伴います。
彼らにとってはその苦痛を体験するよりも、ネットニュースの中の見ず知らずの他人の苦痛の方が心配なようで、自分にそれを課すことはありません。
これらは個人のライフスタイルへの批判ではありません。
どの生き方を選択するのも自由です。
ただ、受診する側からすると迷惑な部分もあるでしょうからお話ししました。
反対に、彼らに親近感を覚えて一緒に遊びに行く事も良いと思います。
昔のように、「威厳」と「姿勢」を兼ね備えた先生以外の人達もちらほら出てきましたよ、というだけのお話です。
「威厳」の美味しいところだけを見せつける人。それは彼らから発せられるものではないのですが。
ごく稀な話だと思うのですが、念のため積極的に色んな所へ交流しに行ってみたことがありましたけれども、どこにもそのような人達はある一定数は存在しました。
私はその両者が同じ「先生」と呼ばれることに違和感を感じているだけです。
私を指導して下さった「先生」に申し訳なく思います。
『ごく一部』の人の『ごく稀』な現象のお話です。
ほとんどの先生方は違います。
非常に稀なので、たまにしか行かない歯科治療ですと気付きにくいと思います。知っておいて頂くことで、対策したい方にとっては良いかと思いお伝えしました。
表向きを見て違和感を感じても、それが何なのか分からないこともあるかと思います。内部では実際に何が起きているかを知ることで良い判断をしやすくなると思います。
環境が変われば、内部因子にも変化が生じるのは当然なのかもしれません。
歯科業界の変化が、業界人の変化をもたらすのも当然なのだと思います。
このような業界の一部の変化を知っておいて頂くのも、あなたの健康を守ることに繋がると思います。
あなたのお口は、彼らのその日暮らしの為にあるわけではないのですから。
ご参考にして頂ければ幸いです。
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草加ファミリー歯科・矯正歯科クリニック
一般診療からインプラント・歯列矯正まで
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