感染リスク | ある医師の闘病日記 ~エイズと闘う日々~

感染リスク

さて、第2回目のテーマは感染のリスクはどれぐらいなんでしょうか。
HIV患者の針刺し事故で0.3%だそうです。
この数字はHBVやHCVよりかなり低いです。
精液や膣分泌液中にはウイルスが濃縮されると言われていますが、
血液を直接介すことより、明らかに高いはずがありません。
よく言われるように1回の性交で感染する確率はせいぜい1%という数字は妥当だと思われます。
ですから、僕なら6回で感染のリスクは6%ぐらいしかありません。
しかもいずれも短時間で終えるように意識していたため、実際のリスクはもっと低かったと思います。
それでも僕は感染してしまったし、妻は僕と100回ぐらいはしているのになぜか感染しませんでした。

主治医に聞いたら、毎回コンドームを付けていたのに感染した人が存在するそうです。
自己申告なのでどこまで本当のことを言っているかは判らないけど、
病気のことを知っている主治医に隠す必要はないわけだし、嘘を付いているようには見えなかったと言っていました。
僕の勝手な想像ですが、感染のリスクには個人差があるのかも知れないと思っています。

本当にコンドームを付けていても感染したのなら、殆ど誰でもリスクはあることになります。
僕も誰からうつされたのか判らなくなるし、連絡を取らないといけない人が多くなってしまいます。

本当のことをなかなか言ってくれない可能性があり、正確な調査は難しいのでしょう。
将来、もっと感染のリスクや感染経路の評価が進むことを期待します。