ナイトの正夢【歌詞】 | 星でいっぱいの日々。
詞:コウ
作曲:コウ
歌:IA・(初音ミク)







「この日記の力を使うには代償がいるんだ。」
「それはわかったけど、さっきからどこを見て話しているの?」
「まさかお兄ちゃん、目が見えないの?

「僕は恋人でそれを試した。」
「日記に゛今日この日記に触った人間がその虜になる"と書いたんだ。」
「全ては計画通りだった。」
「僕が、ユマを愛してしまったことを除いては。」



羨望に塗れた ハイエナみたいな僕達の
すり替えた幸福は あちら様ね聞いてよダリーナ
どうすんだい?どうすんだい?
最終言語はとっくにナイフに交代(か)わった
そうやって そうやって
縋ってるチープな憧憬(しょうけい)そっと口付けてみた

こんなに独りなの



「ユマは僕に殺されることを望み、それが実現した。」
「それなのに彼女の失明は演技だった。」
「つまりユマの日記の代償が何だったのかまだわかっていないんだ。」



後退か 廃頽(はいたい)か 壊れた瞳を気にして
愛故の暴力と 桎梏(しっこく)に噛まれたダリーナ
戻すんだ 戻すんだ
三千六百九十四秒 足りない
いいですか?いいですか?
ヒーロー(偽善者)になっても消えない愛情捧げて

ぼくはここできみとふたり
さめることができないんだ
またいつかこのそらのあおにふれ
再生を紡ごう



「お兄ちゃん、ありがとう。」



どうして君の笑顔 僕には見えないの?
ねぇ どんな風景画が 君には見えますか今



二人には血で汚れた"百点″が必要だった。
「その日、点数にする人間が夢に現れるんだ。」
大丈夫、メアは未だ気付いてない。



旋回を繰り返す 溶け合う正夢の中で
心臓を抉るんだ 澄ました顔の僕自身が
おかしいな母さんは そんなこと教えてないでしょう
あぁ そうか"忘却″を捻じ曲げた僕への罰だ

僕は此処でたった一人 笑うことも出来ないまま
消えるかな 雑念も存在も
ただ急いだあの場所

そこに首を絞める
「メア、やっぱりここにいたのか。」
愛する君がいた
「日記を読んだんだね。」
でも違う
「お兄ちゃん、待っ」「そろそろ時間切れなんだ。」
ごめんね だって
「正確には九十九点と血縁者の一点が必要だった。」
「お兄ちゃん、お願い、やめて。」

「百点目は"僕″だ。」



「お母さんによろしくね。」




そうか僕は好きなのかな 救えないこの夢が
決して見えるはずのない 君が今見えたよ
「メア」


「君はいつか、僕のことを忘れる。」
「それが"忘却日記″。」
「これが最期の教育だよ、メア。」
一瞬、ほんの一瞬だけ日記の代償から逃れることが出来たのは、
最後に母さんがメアの顔を見せたかったからなのかな。
僕は、悪夢が終わる直前にメアの口癖を呟いた。

なんてね。