お蚕さんのこと(幼虫〜さなぎ編) | sun日記

お蚕さんのこと(幼虫〜さなぎ編)

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5月の始め、たくさん生まれて飼育しきれないのでお蚕さんの里親を募集しているというのを発見した。
以前からお蚕さんの生体に興味のあった私は、もしもお蚕さんの餌である桑が近所で見つけられたらエントリーしようと思い、その夜すぐ探しに行くとなんと家の目の前に桑がわんさか生えているではないか!帰宅してすぐエントリーをし、
そしてお蚕さんとの生活が始まったのだ。。。

↓やって来たお蚕さん。
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お蚕さん、まず、指に乗せた時の感触が何より
衝撃的だった。
落ちないように一生懸命に掴まる、しかしなぜか優しく感じるその感触に私は一気にお蚕さんを
大好きになってしまったのだ。

もともと食べていた葉っぱと私の家 の前でとれた葉っぱは違うだろうから食べてくれるかどうか
不安だったけど食べてくれた時はほっとした。
そこから毎日緑の美しい、いきいきとした桑を摘んではお蚕さんにあげた。

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↑まだ小さい



疲れてしまうだろうから必要以上はかまうことはしなかったが、毎日桑の葉を交換して
掃除をするのでその度にお蚕さんを指に乗せては、その歩みの感触に感動していた。
お蚕さんとの私の接点はこの感触のみであって、ある意味これがお蚕さんの私に対する
接し方なのだと思った。
脱皮をし、大きくなった時に兄にも見せると、ふと兄が「噛まないの?」と言った。
今まで一度も噛まれたことが無かったのでそんなこと考えもしなかったが、確かに、結構固い桑の葉も噛み切れるほどの歯を持ってはいるのに噛み付くことは一切ないのだ。
人間をとにかく怖れない。蚕の原種はいるものの、蚕というのは人間が作り出した種なので
野生の蚕というものは存在せず、生物としても
弱すぎて野生で生きていくことが出来ないのだそうだ。
つまり、人間に飼育されないと生きることが出来ない。彼らはそれをどこかで分かっているのでは無いかとも思った。そもそもずっと飼育下の安全なところにしかいたことがないので、
危害を加えてくる他の生物がいる、という認識が無いのかもしれない。


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↑でかっ!

さらに成長をすると身体が透き通ってきてさなぎになる準備に入る。血液が全身を巡るのが
目で見てわかる。兄はこのグルグルする様子を見て「インターネットのnow loading...みたい」と言った。なかなか面白い兄である。。。^m^
ボール紙で「まぶし」という繭を作る為の個室のようなものを作って様子を見守る。

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↑ワンルームマンションの様な「まぶし」


しばらくすると誰に教わったわけでもないのにちゃんと繭を作り始めた!!!
次の日には真っ白いきれいな繭が出来ていた。成虫になると二週間くらいしか生きないので
私はこの繭を見てもう寂しくなった。やがて6頭いたお蚕さんは全て繭を作った。
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↑2頭、ちょっと違うんだけどな。。という感じ


そして10日間。
インターネットで色々調べて、さなぎの状態を観察するなら繭を開けるとあったので
開けてみると茶色いさなぎになっていた。
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6頭のうち1頭はさなぎになる手前で繭の中で
死んでしまっていた。
さなぎ の固い殻を作ると、幼虫はからの中で一回溶けて液体になってまた身体を形成しだすというのを聞いたことがある。全くもって、神秘だ。
さなぎの観察をしてから数日、二日前には無かったくりくりの目が出来たりしていてそれを見て
かわいすぎて声を出して笑った。

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↑目ッ!!!



つづく。。。。