去る9月18日から23日まで、オランダ・ホーフドループのETOボールパークで開催されていた新設の国際大会「スーパー6」。その野球部門の初代王者に、開催国オランダが輝くことになりました。まずは、まだ結果をお伝えできていない試合の結果から簡潔にお送りしましょう(形式は、NO BORDERZ BASEBALL公式Twitterアカウントに掲載した文章を若干膨らませたものになります)。
イタリア8-5スペイン
西 110 001 011 5
伊 040 400 00X 8
(勝)ルーゴ
(セ)ピジッコーニ
(敗)カスティーヨ
(本)ベルトレ、オチョア(以上西)、A.マッジ②、マツァンティ、ガルシア(以上伊)
イタリアが逆転で決勝進出。2回アンドリュー・マッジの2ランで逆転、4回にもA.マッジとジュセッペ・マツァンティの2本塁打などで4得点。先発ルイス・ルーゴは6回3失点とクオリティスタート達成で2勝目。スペインは終盤追い上げも一発攻勢に泣く。
ドイツ5-4チェコ
チ 000 002 020 4
独 030 100 01X 5
(勝)リメル
(敗)ノヴァック
(本)ゲーリング、アーレンス(以上独)
ドイツが最終戦で大会初勝利。2回ルーカス・スタインラインの内野安打などで3点を先制、8回にシモン・ゲーリングが決勝弾となる勝ち越しソロ本塁打。チェコは8回に追いつくも、2番手ヤン・ノヴァックが痛恨の被弾で最下位に。
オランダ12-10スペイン(8回裏終了後降雨コールド)
蘭 310 002 060 12
西 010 402 03X 10
(勝)ストイフバーゲン
(敗)ペレス
(本)デキャスター、モスキート(以上蘭)、ジローム、ガルヴァン(以上西)
オランダが打ち合いを制し全勝で決勝進出。初回デキャスターの適時打などで3点先制、8回5安打を集中し一挙6点あげて逆転。スペインはオランダ投手陣相手に互角に打ち合うも、雨のためサヨナラの機会を失う。
オランダX-Xベルギー(降雨のため開始前打ち切り)
22日の第3試合最終盤以降は、大会の流れは当初想定されていたものからは大きく狂うこととなりました。本来は前日に予定されていたスペイン-オランダ戦が、この日にずれ込む要因となった雨は同じカードの8回途中から再び強まる形に。2点差を争う同試合の9回の攻防が流れたにとどまらず、その後変則ダブルヘッダーとして予定されていたオランダ-ベルギー戦、さらには翌日の現地時間13:30から組まれていた決勝のオランダ-イタリア戦までもが、悪天候のために中止に追い込まれてしまったのです。このため最終順位は1次ラウンドの結果をもとに決定。ベルギーともども他国より1試合少ない4試合を消化したにとどまったオランダが、4戦全勝したことにより優勝扱いとなりました。総合順位は下記のとおりです。
1.オランダ(4戦4勝0敗)
2.イタリア(5戦4勝1敗)
3.スペイン(5戦3勝2敗)
4.ベルギー(4戦1勝3敗)
5.ドイツ(5戦1勝4敗)※
6.チェコ(5戦1勝4敗)※
※同率ながら、直接対決で敗れたチェコが最下位扱い
欧州の野球・ソフトボール両連盟の統合と、WBSCヨーロッパの誕生を記念して新たにスタートしたスーパー6。全試合で本塁打が飛び出すなど打撃が大いに目立った今大会でしたが、その幕切れは残念ながら後味の悪いものとなってしまいました。不可抗力とはいえ、欧州の両横綱たるオランダとイタリアの再戦は、1次ラウンドでも唯一延長に持ち込まれる大熱戦を演じた両国だけに期待していたファンも多かったと思います(もちろん管理人もその1人です)。今後もヨーロッパ選手権プールAとの隔年開催で続けていく意向だそうですが、次回は開催地の選定や予備日の設定など、今大会の反省点を生かしてより良い形になればと思います。
何はともあれ、オランダ代表の皆さん優勝おめでとうございます!そして参加した全ての国の選手の皆さん、お疲れさまでした。今回は、NO BORDERZ BASEBALLでも期間中ずっとパワープッシュさせていただいていましたが、この大会をきっかけに1人でも多くの欧州野球ファンが日本でも増えたならうれしい限りです。
ソース一覧
http://www.baseballstats.eu/2018/hoofddorp/games/13.htm
http://www.baseballstats.eu/2018/hoofddorp/games/14.htm
http://www.baseballstats.eu/2018/hoofddorp/games/12.htm
https://www.mister-baseball.com/super-6-baseball-day-6-final-cancelled-netherlands-crowned-champion/