気管支喘息の診断は難しく、聴診器で発作をとらえれば早いんだけど必ずしもそうはならない。
(聴診器じゃ分からない喘息の方が多い)
なので診察所見に問診や家族歴など様々な情報を集め、さらに治療に対する反応性を見て診断をつけようとする、それでも難しかったりする。
喘息の診断には有用なバイオマーカーが無いというのが最大の難点だと思います。
例えばインフルエンザやコロナであれば抗原検査をして「陽性」に線が出れば診断できるし、糖尿病や高脂血症なんかは血液検査の数値が○○以上だったら診断できる、レントゲンとって陰影があれば肺炎と診断できる。
こういった診断に使える検査結果・数値をバイオマーカーというんたけど、喘息にはそのようなバイオマーカーが無い。
血液検査をしてIgEや好酸球の値を見ることはできるけど、それが高くてもアレルギーの存在が分かるだけでイコール喘息とはならない。
レントゲンとって過膨張があっても喘息の診断とはならない。
当院でもやってる呼気NO測定などは相当有用なバイオマーカーと言えますが、それすらも喘息の存在を100パー証明するものとはならないわけです。。。
なので「検査をして喘息と分かった」というのは間違ってると知っておきましょう。
あくまでもその検査は参考所見であり喘息の証明ではありません。
子供の喘息は定期的な治療で寛解あるいは完治にもっていける病気なだけに、その初期診断は重要なんです。