「エレベータの閉まるボタンを先に押せ」、という、酷いデマ | たけおか ぼちぼち日記

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思いついたらメモ

自称イラチ(せっかち)の人が、よく
 「エレベータでは、行き先階ボタンを押す前に、『閉まるボタン』を先に押せ」
と書いているが、あれは、酷いデマである。
そんなことをしては、余計に遠回り(?)をして、無駄な時間を損してしまう可能性がある。

ああいうことを書く人は、たぶん、色んなビルのエレベータに乗ったことがないのだろう。

僕は、イラチとして、周囲の人間からは恐れられている。
当然に、僕は、ものごころ付いた時から『閉まるボタン』の先押しを実践していた。
(ま、僕が子供の頃は、百貨店ぐらいにしかエレベータは無かったが。
しかも、百貨店のエレベータには「エレガ(エレベータ・ガール)」が居て、自分での操作は不可能だったが)

しかし、ある時、恐ろしい目に合ってしまった。

なんと、『閉まるボタン』を押したら、指定階が押せない。
そして、エレベータは自分の行きたいのと反対方向に…

エレベータを呼ぶときには、上向きか下向きを指定して呼ぶ。
しかし、くだんのエレベータは、『閉まるボタン』を押したら、その時点で
「どちら向きを呼んだか」という情報がクリアされたのだった。
そして、どちら方向へも動けて、目的階を指定されていない箱は、
別な階からの呼び出しを受け、僕を乗せて、僕の行きたくない方向へと移動を
開始してくれたのだった。
わたくしの負けであった。

一度、敗北した私であったが、それは、「たまたまだったのだろう」と、
勝手に思い込み、その後も「閉まるボタン先押し」を行っていた。
当然ながら、その後、また、同じ目に合い、やはり、目的と反対方向に連れて行かれた。
(指定階ボタンは押せたかも知れない。でも、逆方向に行くのは抗えず)

さすがに、2回もこういう目にあったので、僕は「閉まるボタン先押し」は、もう二十年ぐらいやっていない。
最近のエレベータは、もう仕様が変わっているかも知れない。


でも、今でも、何人かの知人とエレベータに乗ったとき、たまに「閉まるボタン先押し」をやっている人が居ると、
「不本意な方向へ連れ去られる危険」を指摘する人が僕以外にも複数居ることが多い。

つまり、「閉まるボタン先押し」の危険は、今でも多くの人に認識されているのだ。

ろくにエレベータに乗らない人々が、知ったかぶりして、「閉まるボタンは先押ししろ」とか言うのは、やめて欲しい。
今日も、イラチでもない人が、騙されているに違いない。