僕が人に曲を聴かせる恐怖を取り除いてくれた人がいる。


それは劇団ショーカンパニーの代表。阪上めいこさん。


今から約10年前、会社のコミュニケーション研修の講師として、なぜかミュージカル女優のめいこさんが紹介された。

私は会ったその日に、プレゼンもロクに聞かず、「すべてお任せします」と言った。


だって「この人には愛がある。絶対できる。」と確信したから。


そのことは、めいこさんにとって、とても不思議なことだったらしい。
だいたい、どこの会社に行っても「なぜミュージカルの人が研修講師をやるんだ? 本当にできるのか?」という疑いから入るらしいから。

だから、めいこさんはプレゼンの帰り「中馬さんって(頭)大丈夫ですか?」と関係者の方に言っていたらしい(笑)。


めいこさんの研修は、それはそれは素晴らしかった!
受講者は最終日にはみんな涙して、ハグをし合った。
コミュニケーション術なんて、小手先のテクニックじゃない。心の中心にあるもの。
そう、愛を学んだ。
今も会社にはあの頃の想いを忘れていないソウルメイトがいる。


そんなめいこさんは、人の全てをありのまま受け入れてくれる人。
だから、ミュージカルの人だということもあって、自分が作っている曲を、勇気を出して聴かせてみた。
「夢は君を待っている」という曲。


めいこさんは、それをとても気に入って頂き、何と研修を通してのテーマソングに・・・、されて(?)しまった。

毎回、受講者に聴かせてしまう。 「中馬さんの想いを聴いて下さい」って。
僕の役職は当時、教育部の課長。そんな立場の人間が、自分でギター一本で歌っている曲を、会社の人間に聴かせて行く…。

しかも、歌詞は日本語で、自分の心の中にある、素直なメッセージ。
どれだけ恥ずかしかったか…。毎回、毎回、人前で裸にされているような感覚。

それは試練だった(笑)。


でも、そうしているうちに、もう破れかぶれになり、人に曲を聴かせる恐怖症は、70%は治ってしまった(笑)。


めいこさんとは、色々な波乱もあったけど、今も交流させて頂いている。
ここぞ、という時にいつも助けて下さる、かけがえのない人。


めいこさん。
僕の無能恐怖症を取り除いて頂いて、本当にありがとうございました(^0^)
今の私があるのは、あなたのお陰です。