私が仕事をやめた理由 | サイコセラピスト(心理療法士) 棚田克彦 公式ブログ

あけまして、おめでとうございます。

心理セラピストのたなだかつひこです。

今年もよろしくお願いたいいたします。



昨年は、十年に一度の大型断捨離の年でした(私の仕事上の話です・・・)。

2019年は、「ビリーフチェンジ・プロセラピスト養成講座」のみを1つ残して、それ以外の今まで続けてきたセミナーの仕事を、一度すべて休むことにしました。



理由は大きく2つあって、1つ目の理由は、部屋にこもって講座の内容をバージョンアップするため。

心理療法分野の近年の動向をみると、もっとも顕著なのは、脳科学や神経科学における最新の知見が取り入れられるようになったことです。

これにより、トラウマに対してより有効な理論やアプローチ方法が開発されました。

この流れを受けて、1つだけ残しておいた「ビリーフチェンジ・プロセラピスト養成講座」も、2020年よりカリキュラムがリニューアルされます。

加えて、「ビリーフチェンジ・プロセラピスト養成講座」の卒業生向け限定のアドバンス講座を2020年中にはスタートさせる予定です。

アドバンス講座のカリキュラムは、私の自己満足と言うか、趣味とこだわりに重点をおいて現在開発中なので、私の中で満足のいくものが完成したときに一部の興味のある方にだけお披露目いたします。



そして、大型断捨離を実行したもう一つの理由、それは、もっと個人的で、もっと感覚的なものです。

ここ数年、「自分に正直に生きる」ということをとても大切にしている自分がいます(その理由はここで話すと長くなるので省きます)。

「思ってもいないことを言葉にしない」

「たとえほんの少しでも自分の中で違和感や抵抗感のある文章は書かない」

「違和感を感じる人と関係を持たない」

「自分の選択や行動が、自分自身や家族、チームの価値観に一致しているかどうかをよく確認する」

「自分が大切だと思う人間関係や時間、場所、活動を、ちゃんと大切にする」

仕事においても、プライベートにおいても、人生全般において、「自分に正直に生きること」「自己一致していること」が近年の私の最重要事項になっています。



2009年に私一人で始めたビリーフチェンジも、2020年で11年目を迎えました。

私は基本的に自分のやりたくないことはやらない性格なので、仕事上で「葛藤」や「不一致」を経験することはほとんどありません。

それでも、10年間ずっと同じ仕事を続けていると、多少のほころびが生じます。

「間違いではないけれど、100%正解とも言えない」

「ズレてはいないけど、ピッタリでもない」

ビリーフチェンジを始めてから約10年の間に、少しづつそんな状況になっていたのかもしれません。

毎日の仕事は楽しくこなす一方で、以前に比べると自分の進みたい方向が定まらない感じがしていました。

それは、完璧主義の私にとっては、とても居心地の悪い状況です。

そこで、ちょうどその頃、50歳になったばかりだった私は(現在、51歳です)、「少なくともあと10年間、60歳になるまで楽しく仕事を続けられるように、初心に返ってすべてをゼロから作り直そう」と考えたのです。

そして、今まで続けてきたセミナーの仕事を、一度すべて休むことにしました。

2018年末のことです。



自分が担当するセミナーを2018年末で一度すべてやめることにした私は、初心に返って自分のビジネス全体をゼロベースで見直すことにしました。

それは、自分の価値観や使命感、仕事に向かう動機等を明らかにする作業でした。

「心理セラピストとして、誰の役に立ちたいのか(誰を何から救い出したいのか)?」

「その人たちにどうなって欲しいのか?」

「そのために自分は何をしようと思うのか?」

・・・・・等など。

そうやって自分と向き合う作業を2019年1月から始めました。

当初は3ヶ月間もあれば終わる予定でしたが、自分の中の一致感を大切にし始めるとなかなか作業が前に進まず、結局、このプロセスは2019年暮れ頃まで続きました。



私は自分のセミナーに登壇する際、受講生やクライアントの方に、「人は幸せになるために生まれてきた」ということをお伝えしています。

その一方で、インターネットやテレビで悲惨なニュースを見聞きしたり、受講生やクライアントの方々から過去の壮絶な体験を聞かせてもらうと、「どうしてこんなひどい出来事が起きてしまうのだろう?」「人生とはなんと理不尽で不公平なものなのか!」といたたまれない気持ちになることがあります。

なぜならば、子ども時代に一番つらい経験をした人ほど、大人になってからも一番苦しい人生を続けているのをたくさん見てきたからです。

しかも、子ども時代に経験した最悪の状況を、大人になってからも場所と相手を変えて正確に再現してしまうのです。

それはまるで、周囲から見ると、苦しんでいる当人が自らそのつらい状況を作り出しているようにしか見えません。

何ともせつない状況です。



結局、私が心理セラピストを続けている理由として、約一年間かけてたどり着いた結論は、以下のようなものでした。

(以下、スマホのメモ帳から抜粋)

「つらい子ども時代を経験したせいで、大人になった今もつらい人生が続いている人たちに、絶対にそのままで人生を終えて欲しくない。」

「子ども時代に苦しんだ人ほど、大人になったらその苦しみを超えて余りある幸せを手にして欲しい。私はその手助けがしたい。」

「未来は過去の延長ではない。人はいつからでも変われる。だから、決してあきらめてはいけない。」

「地球上のすべての人々が苦しみや恐れから解放されて、笑顔で安心して暮らせる世界が実現して欲しい」

・・・・・等など。

こうした思いが自分の中に存在することが明確になりました。

後はその方向に向かって、ひたすら前に進むだけです。



今後は、

「つらい子ども時代を経験した人が、その影響による悩みや症状を克服して、ココロもカラダも健康で幸せになるのを手助けする。」

そして、

「『あきらめないで本当に良かった!』『この世に生まれてきて本当によかった!』という気持ちを体験してもらう。」

という思いでセミナーの提供やSNS上での情報発信をおこなっていきます。



「ビリーフチェンジ」 = 「つらい子ども時代を経験した人が幸せになるための心理学」

ということでやっていきますので、今後とも応援よろしくお願いいたしますm(__)m



心理セラピスト 棚田克彦