幾度も満ちゆく月
眺め待ち侘ぶ蒼穹

春の櫻よりも儚く
夏の椛よりも透け

誰にも見せずにいた
鏡の前の少女


秋の楓が舞い
冬の柳が煌めき

幾重にも重ねた想い
いつしか深まる色

今宵月に照らされ
鏡に映るは

貴方からのひと塗り

紅く染まる私