食べログに学ぶサービス有料化における7のアンチパターン | スマホアプリ開発記

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スマホアプリやサービス作りで感じたことを書いています。

先日の食べログ有料化の件、至るところで議論が巻き起こっています。

今回の件は参考になるところも多いので、ユーザーの声を拾って、アンチパターンとしてまとめてみました。

■ 1. 突然有料化してはいけない

食べログが実際に事前告知していたのかどうかは定かではないのですが、ほとんどの人が「突然」と感じているので、あったとしてもなかったようなもの。予期せぬ有料化はユーザー心理を逆撫でします。

■ 2. 今まで無料で使えていたものを有料化してはならない

課金するなら新機能・新サービスで。それでも、有料に対する世の中の抵抗は大きいと思いますが。

■ 3. 有料化には一貫性を持たせないといけない

今回の有料化は、まずはiPhoneが対象になったのですが、PCサイトは同じ機能が無料で使えるという矛盾が。PCサイトは無料でよかった、iPadならPCサイトで快適、とはなりません。

■ 4. iPhoneで月額課金してはならない

PCサイトやモバイルサイトでは一般的な月額課金は、アプリ買い切りが主流のiPhoneユーザーには受け入れられません。

■ 5. 善意の情報で商売してはならない

食べログのクチコミとお店への評価は、ユーザーが時間をかけて作ってきたもの。企業が作っているのはあくまでもシステムのみ。今回は「評価」という情報に課金したことが火をつけました。

■ 6. 露骨な有料への誘導をしない

今回の食べログアプリは、特定のタブを選ぶだけで、プレミアム会員へのログインを要求してきます。これは気が滅入る。

■ 7. そもそも有料化してはならない

元も子もないですが、無料でユーザーを集めて、集まりきったときに有料化して脱落が出ても一定以上の利益が出るだろうという発想は時代遅れと言えるでしょう。いずれ有料化したいなら、最初から有料プランをこっそりとでも用意しておくのが得策です。例えば一時期のmixiは、新機能は始めプレミアムユーザーのみを対象とすることでプレミアム感を演出し、かつ一定期間後に無料ユーザーにも解放することで無料ユーザーも喜ばせるという仕組みがうまく回っていたように思います。

やるなら、締め付けではなく、発展と緩和。そしてこれを繰り返す。これが成長を維持する秘訣だと思います。