コッソリ洋画レビュー 「ゼログラビティ」 | ケンタッキーフライドハルクニのブログ

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24歳にしてあらゆる洋画を全て観尽くしました。
レビューを書いてます。殆どネタバレになります。
好きな監督はデビッドフインチャー、デレクシアンフランス、マシューボーン、クリストファーノーラン。
気の合いそうな方いたら映画について語りましょう。宜しくどうぞ。


フライドハルクニのコッソリ洋画レビュー。今回は「ゼログラビティ」。
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映画館で観ましたが最近Blu-rayでも借りて観たのでレビュー書きます。
宇宙が舞台の映画なのですが映像のクオリティが非常に高く、映画館で観るとその映像だけで既に面白い。
ただBlu-rayで観ても映像だけでなくテーマや内容もしっかりしてるので充分楽しめます。

映像のクオリティは観れば分かるとして、僕はテーマや演出に凄く惹かれたのでその事について書きます。
この映画は、タイトルにもなっている「重力」を、地上で生きていく以上背負わなければならない辛い過去や様々な苦しみにリンクさせています。
サンドラブロックとジョージクルーニー、最初から最後までほぼ2人の役者のみでストーリーは進行します(ジョージクルーニーさえ前半のみ)。
宇宙の静けさが好きとオープニングで言っていたサンドラブロック。
娘を地上で亡くし哀しみのあまり無重力に逃げてしまう彼女の気持ちの変化を、空気も、音も、自分以外の生物も、何も存在しない宇宙空間で巧みに表現しています。
すでに自分の帰りを待つ者はいない、ただ重力があるだけと思っていた地上で生きていく決意をした彼女がラスト、地上に産まれ落ちた羊の赤子の様に大地を踏みしめるシーンは鳥肌が立ちました。

演出もとても良くて映像が宇宙から始まり、最後の最後まで地上の映像は出てきません。
宇宙のシーンではずっとカメラワークがフワフワしていて、ラストで地上で大地を踏みしめるときにはズッシリとしたカメラワークになっている部分。これはタイトルの重力とかけているとおもうのですが、メリハリが効いていて非常に良かったです。
そして最後に「Gravity」の文字がズドン。最高です。

あえて苦言を呈すとしたら、邦題のゼログラビティのゼロがいらない。どう考えてもグラビティ。
あと、少し映画っぽくしすぎな演出も多少ですが鼻につきました。
でも全体的に非常に良い出来でまたひとつ素敵な映画に出会ったなあという印象です。

最後にこれだけ。ひもの張り具合が気持ちいい!
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