ニューヨーク講演を終えて | 田母神俊雄オフィシャルブログ「志は高く、熱く燃える」Powered by Ameba
2010-03-29 12:50:23

ニューヨーク講演を終えて

テーマ:ブログ

3月24日から29日までの予定で、ニューヨーク講演に出かけた。26日の夕方実施された講演には200名ほどの人が集まった。日本からのツアー参加者が十数名、西海岸のロサンゼルスからの参加者が4名ほどおられたが、大部分は現地ニューヨーク在住の日本人の方々だった。アメリカ人の参加者は10名ほどであった。


本講演会は、ニューヨークのYTソリューションという会社の計画で実行され、私が講師を務める事になった。YTソリューションは、すでに19年間ニューヨークで仕事をしておられる、日本人高崎康裕氏の経営する建築設計を柱として多様な事業を展開する会社である。高崎氏は元は清水建設の社員であったそうである。日本を愛し熱く燃えている人である。


講演では国内の講演と同じように、今の日本が他国の顔色ばかりをうかがって国益を守る外交が出来ないこと、戦前の日本が決して暗黒の独裁国家ではなかったこと、道徳教育を復活させること、そのためには今現在日本以外の多くの国で使われている教育勅語とその解説書的な修身の教科書を復活させること、わが国にいま保守派の国民の受け皿となる政党がないこと、歴史認識の誤りが現在のわが国の政策を縛ること、冷戦崩壊以降我が国は情報戦争、経済戦争に負けっぱなしであること、情報戦争、経済戦争から国を守る政策を進めること、そのためには直接使われる可能性は低いが軍事力の優越が大事なこと、わが国の自虐史観の修正が不可欠であることなどを訴えた。


聴衆の反応は国内と同じで大変よかった。



講演終了後のディナーの席では、アメリカにいて日本国の存在感が薄いこと、日本が一体どこに向かっているのかわからない、祖国日本よしっかりしてくれというような意見が多かった。何十年も日本に帰っていないという人もいたが、外国に住みながら遠い故郷に思いを馳せているのであろう。ジョージアから参加した会社の経営者が私に本をくれた。それはアメリカ人が書いた「南部は正しい」という題名の厚い本だった。アメリカの南北戦争に南部は敗れ、その後アメリカ国内では当時の北部の正義が強調されてきたが、南部に人たちはこれに対し今でも戦っているという内容だそうだ。この方が言うには、アメリカの南部の人たちのように、なぜ日本は戦わないのだということであった。南北戦争からはすでに150年の年月が流れ、当時の五世代、六世代目の時代に入っている。それでもいまだに南部の人たちは頑張っているという。日本は戦争に負けてまだ60年しか経っていないではないか!」と言っていた。北部が中心となって作られた教科書とは別に、南部から見た教育資料をつくり教育が行われているという。アメリカ国内にもそんなことがあるのかという軽い驚きとともに、祖先を思う熱い心に感動してしまった。


いま、東京に向かう飛行機の中でこれを書いているが、それにしても今回のニューヨークは寒かった。到着した日は暖かかったが、その後、冷え込むようになった。本当に身の引き締まる思いがした。さて、ニューヨークの街は高層ビルが立ち並んでいるが、工事が追いつかないのか道路の整備は遅れていて、でこぼこの路面が補修されていないところが多かった。東京のようなきれいな街ではないのである。街中は至るところで建設工事が進行中で、グラウンドゼロの場所でもようやく建物が立ち上がり始めたところであった。ニューヨークというと超近代的な建物ばかりが多いのかと思っていたが、歴史を感じさせるレンガ造り、石造りの建物が結構多い。それでも現地在住の方が「ニューヨークは、東京に比べると何が起こるか分からない、ワクワクした気持ちになる町である」と言っていた。市内を観光する時間もあったので、国連本部、ウオール街、証券取引所、自由の女神、近代美術館などを見学することが出来た。私たちが宿泊したホテルは、セントラルパークのすぐ近くだったので、朝の散歩に出かけたが、セントラルパークは街中の雑木林という感じで、縦4キロ、横1キロの広大な広さだという。


また、講演終了後の一日、ウェストポイントの陸軍士官学校の研修に出かけた。19世紀の初めに作られたこの学校にはジョージ・ワシントンやアイゼンハワー将軍などの銅像も造られている。また南北戦争の記念碑があり亡くなった兵士の名前が刻まれている。懸命に誇りある歴史を守ろうと努力している。これでこそ国家に忠誠が誓える。わが国も見習うべきであると思う。