4/29 鹿木香里の想い | つばさFlyオフィシャルブログ
私は、つばさFlyに加入してからの二年半、生活の全てをこのグループに捧げてきました。レッスンやライブがない日はバイト、バイト、バイトで身体を休める暇やメンテナンスする時間もなく、心身ともにボロボロになりながらステージに立つこともありました。でも、今が辛くてもいつか報われる日が来るだろうっていう希望がどこかにあって、絶対に売れてやる!っていう自信もありました。
元々つばさFlyは渋谷のO-系列のライブハウスを徐々に埋めていくっていうのがコンセプトにあって、BURROW、nestはソールド出来たけどWESTからその先はまだ到達出来てません。EASTをパンパンにしてステージからその景色を絶対観るんだ!って思って活動してきたけど、現実はやっぱりそんなに甘くなくて、去年のワンマン頃からライブの動員が減ったり、物販のチェキ列が少なくなってきたりするようになってから「このまま何も変わらないまま続けていくのかな」って思うようになりました。

私の将来の夢は「女優」です。つばさFlyに入る前は、別の事務所でオーディションを受けつつ女優業をしていました。そこから人の縁もあって「将来女優になるための過程でいいからやってみないか」というお話をいただいたので、引き抜きという形でグループに加入しました。アイドルなんて右も左も分からない状態だったし、ましてやセンターなんて私に務まるか不安でいっぱいでしたが、アイドルという役を演じている女優になればいいじゃんというアドバイスを事務所のスタッフやメンバーにもらってから、自分なりにセンターを務めてきました。でも、実際は活動が活発になるにつれ、スケジュール的に他のオーディションも受けれないし、つばさFlyは5人じゃないとステージに立たないっていうスタンスが色濃くなって、やりたいことに挑戦する機会も段々となくなっていきました。そうしているうちに、今のままだとアイドルも女優も成功しないし、やりたいことに挑戦も出来ない中途半端な状態に嫌気がさしてきました。本当は演技だけじゃなく、歌やバラエティーなどマルチに活躍したいっていうのが本音ですが、一番は女優という道に進んで演じてみたいっていう気持ちは最初から変わっていません。

私はバンドが大好きで、昔は何百本とライブに遊びに行っていました。元々バンドキッズなのもあって、音楽はやるより観たり聴いたりする方が好きです。アイドルになってからバンドのライブに行ってみると、生音だったりクオリティーの面で自分がやっていることに恥ずかしく感じることも少なくありませんでした。
でも、ありがたいことに今私たちが歌っている「Ray Of Hope」という曲は、私が大好きでライブを観に行っていたバンドの方々に楽曲を提供してもらえたり、レコーディングにも関わってくれました。ライブでもバンドと対バンする機会が増え、私にとっては最高に楽しい環境です。それとは反面、あまり芽が出ないまま埋もれていくという状況に耐えられなくなりました。私たちにはとにかく時間がないです。どうしたらいいか分からなくなって、みんなで話し合った結果、今回こういう企画をしようっていう結論に至りました。この企画をやることによって、自分の中の何かが変わるかもしれないし、応援してくれているファンの皆さんが変わるかもしれない。はたまた周りで動いてくれている事務所のスタッフが変わるかもしれない。その僅かな希望に賭けて6月12日まで突っ走っていきたいです。

そこで一つ分かっててほしいのは、この企画が成功したからってつばさFlyが今まで通りに活動するかは自分でも分かりません。もしその時に、自分の中で後悔が残っていなければ、ステージから降りる覚悟も出来ています。そして、アイドルを辞めたとしたら、「つばさFly」というグループで繋がってきたメンバーとは一生会うこともなくなるかもしれません。でも、身を削って活動してきた二年半を無駄にしたくない気持ちもあるし、歌詞に関わった楽曲なんかは相当思い入れもあるから、まだつばさFlyの歌を歌っていきたいっていう気持ちもあります。そして何より、出会ってくれたファンの人たちと離れたくないです。私が今まで活動してこれたのは、みんなに助けてもらったり、支えてもらったからです。それぞれ自分の生活があるのに、それを削ってまでライブに来てくれたり、私が悩んでたり落ち込んでたりする時は話を聞いてくれたりしました。感情の変化が人一倍激しい私は、物事が上手くいかなかったりすると、最初の頃は毎日「辞めたい」「死にたい」って思いでいっぱいで、メンバーやスタッフさんを困らせたりしてきました。そんな時に毎日書いているブログのコメントやTwitterでの反応、そして物販の時の会話など、みんなの支えがあったから私は強くなれました。そんな誇りに思っているみんなとこんな形でお別れはしたくないです。だからこそ、今はただがむしゃらに毎日やってみて考えることを一旦止めたいです。
つばさFlyが今後どうなるかも分からないので、アイドルの「鹿木香里」でいられる時間はあと少しかもしれません。でも、6月12日を経て、何かが変わるかもしれないし、その日までは誰にも、自分でさえも分かりません。やり切って解散する選択肢、誰かが辞める選択肢、5人でつばさFlyを続けていく選択肢もあります。だからこそ東京ワンマンまでの残りの時間、出会ってくれた全ての人に感謝の気持ちを伝えたいし、みんなと同じ時間、思いを共有したいです。私たちに会いに来て下さい。 つばさFly 鹿木香里