メキシカン・ギャング - Chicano × HIRO | 関東ニート連合最高幹部 爪田純土のブログ

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瓜田純士万歳。\(^o^)/(笑)★


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全身にチカーノタトゥーを刻みながら本命の背中には史上最強のJAP・織田信長を入れる辺りに、傾(かぶ)いたセンスと彼のメンタリティーの由縁を感じますね。


夏に毎日タトゥーシール100枚貼ってドヤ顔で市民プールを闊歩する自分とは大違いです(笑)




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~チカーノhiro との出逢い( 俺たちの街角プロット)~


茶色い瞳をした青いバンダナを拳に巻いた男と

東洋一の歓楽街
歌舞伎町で"出逢った"

のはかれこれ15年前に遡る。



当時
両腕に刺青を巻き

新宿中に名前を売り付け
飛ぶ鳥を落とす勢いで暴れ廻っていた少年ヤクザ泣く子も黙る
と言わせていた
"新宿の瓜田"が

真夜中の後輩からの電話に興奮したのを鮮明に覚えている。


俺は当時
全ての不良少年やチームを狩りに狩りまくっていた。


名前を叩きつける事が唯一の快楽だった。

とどまる事を知らない傍若無人の無法な毎日に

毎夜ヤクザからのスカウトが来ていた。



当然シカトで
いつものように
街を徘徊していた。


同じ世代の不良少年は皆
名前を聞けば道を開けていた。


アイツ以外は。


突然の電話だった。


「瓜田君!

新宿に突然青ギャングが!

潰さないんですか?!

仲間がやられました!」


「すぐに行ってやるから泣きつくな。

俺が誰か教えてやるから。


チーム名は?」


「G-styleと言ってます

半端な数じゃないです

リーダーは外国人です」




面白い。

どうせ来年から正式な極道だ。

チャカでも持参すれば道が開くだろう。



俺は盗難車のマジェスタで無免許で歌舞伎町に駆けつけた。


凄まじい数の青いバンダナの軍団がいる。


俺は外国人がリーダーと聞いていたので、

いきなり目の前にいたアルゼンチン人を
車から降りて
一網打尽に殴り蹴りつけた。


"ミゲル"

後に事故で他界するが
リーダーはミゲルではなかった。


数人が振り返りながら叫んだ。


「瓜田だ!」


俺は逃がさないように
連れのハードパンチャー
ディウンと2人群集に飛び掛かった。


当時は鬼と恐れられていた為

数十人が走り逃げ出した。


1人
威風堂々とアマンド前に
首に青いバンダナを巻いた
茶色い瞳の男が立ち尽くしていた。


・・俺が誰だかわかっていないのか?!・・


ハリウッドスターのような端正なルックスの外国人ギャングが
口を開いた。


「瓜田だろ?

聞いた事あるぜ」


日本語を話してきた。


「なんだテメェ。

新宿は俺が頭だ。」



アイツはこう答えた。

「誰の街でもねぇ

散らばった連中は根性ねぇな

掛かってこい。」



・・こいつにはハッタリも虚勢も通用しない・・


一人
茶色い瞳のギャングの隣に
Sトシと名乗る男が現れ
仲裁に入ろうとしてきた。

「瓜田か

アンタと揉める気はない
ただ内のリーダーは誰にも引かないんだ

わかってくれ」


ディウンがSトシに殴り掛かるか掛からないかの瞬間

俺はトカレフを抜こうとした。


一瞬目を疑った。

青いディッキースパンツのベルトに

拳銃が二丁も差してある

しかも目は俺を睨み付けたまま威風堂々と立ち尽くし

タバコをくわえている。


向かい合っている最中

歌舞伎町を地回りしている指定暴力団が
数人で駆け寄ってくると同時に
警察も来たので

俺たちは一度場から離れた。


次の日も

その次の日もアイツは街にいた。


当然俺も街に出た。



殴り合う訳でもなく
どりからか
自然だった。


突然だった。


「タバコあるか?」


2人はタバコを吹かしながら

薬局前で語り合った。


「名前は?」


「hiroだ
よろしくな。」


「瓜田純士だ

よろしくな。」


初めてだった。


殴り合いも刺した刺されたもなく堅い握手を交わせたのは。


その夜から

俺とhiroは毎晩
新宿で暴れ出した。


加速していく暴力に

潰れるclub。


押さえ込むサツに
地回りのヤクザ。



楽しかった毎日に
終焉が訪れた。


俺は同年代で誰よりも早くにヤクザ社会に入ってしまった。


当然組織に入ると兄貴
オヤジが出来る。

組でも話題になっていた。


「早くあのギャンググループを解散させろ。」


・・hiro

逃げてくれ。

本職は歌舞伎町じゃ絶対なんだ・・」



街でhiroに逢うと
hiroは言った。

「関係ねぇよ瓜田。
まだLAから帰ったばかりだ。

ヤクザだかなんだか知らないが
G-styleには関係ねぇんだよ。」

俺はなんでか笑ってしまった。


「わかったよhiro

ただ上の人間達の見回りには気をつけてくれ。

じゃあな。」



後に
hiroは俺の兄貴分と
引くに引かない大喧嘩をしてしまい、


ヤクザ群雄割拠の歌舞伎町のルールのように

ヤクザのギャング狩りが始まっていった。


俺が自然とヤクザの道に入ったように、


hiroも関西系のヤクザ組織に入ってしまった。


ただ人と違うのは

常に青いバンダナに
ディッキースを履いたヤクザだった。


気づくと俺達は17かそこらで
組織が違うのに義兄弟になっていた。


数がいたG-styleも
次第に減っていき


俺がケツ持ちしていた
赤ギャンググループと
最期までhiroの手下が揉めていたが

hiroが口にした。


「あんなのはガキの喧嘩だ」


俺とhiroは複雑な状況の中
5対5

で赤と青の抗争に終止符を打たせ



勝った負けたよりも

2人どっちが先に出世するか
を競うようになっていった。


だが必然的に
ヤクザの社会は
hiroや俺達には
向いていなく 矛盾の海に溺れ掛かり


2人共
連んではいけない組織だったのに

連んではドラッグと喧嘩に溺れ

本当の仲間が次第にいなくなっていった頃


2人は成人になろうとしていた。


その時から僅か一年後


hiroから深夜電話が来た。


公衆電話で。

「どうした兄弟?」


「瓜田の兄弟か?

もうダメだ

頭に来たから全員
ブチ抜いてやる!」


「落ち着けよ兄弟!」



電話は切られ

同時に新宿に
乾いた音が何発も聞こえた。



hiroは自分の事務所を撃ち込んで


逮捕されてしまった。



今も毎日声を聞いてはぶつかり合っているが


要するに
hiro

と云う男は純粋無垢で

何も変わってない

変わらない
と云う事はリアルの一つ。


そして日系メキシコ人で
フランスの血も流れるインディアンの子孫は


歌舞伎町の誰よりも
任侠 義理

を大切にする武士の塊だった。


故に
誤魔化した理屈の
反社会的組織の似非極道がhiroには向いていなかったし


務まる筈がなかった。


人間臭く

無邪気で

凶暴だった。



同じく凶暴な俺も
ヤクザ社会の矛盾に溺れ

hiroの後を追うように

香港マフィア14Kを経て
監獄に落ちた。




26の終わりに出所して

hiroの噂を調べたが

長い刑期だと聞き
居場所もわからず


俺は作家やアーティストの道を選び


平凡に暮らしていた。

ある格闘技大会に出場した後

友人のヤクザが

「hiroさんが連絡取りたがってましたよ。」


そう聞いて

真っ先に聞いた携帯に掛けた。


何にも変わっていないhiroが受話器の向こう側にいた。


「出てきてたんだよ
ちょっと前に

淋しいじゃねぇか」

「元気だったのかよ兄弟!」


俺はhiroが当時住んでいた寒川のホーミーショップ近くの自宅に女の車で駆けつけ


朝まで缶ビールで語り明かした。


hiroは
ラッパーになっていたが
見た目はなんにも変わっていなかった。


勿論俺も変わってない。


2人は毎日連絡を取るように戻り


気がつくと

2人でステージに上がるようになっていた。


途中書けない事や
伏せる内容も挙げたらキリがない程あるが、


昔気質のヤクザの義理人情を持った茶色い瞳のチカーノとの再会に

俺は子供心に戻りながら



2人で今新しいステージに上がる為に同じ夢をみている。



チカーノ hiro

日系 茶色い瞳



俺にはただの
何も変わらない義理の塊

同じ匂いのするサムライにでしかないhiroとの毎日が楽しく


毎日を巻き戻したカセットテープのように現在
過ごしている。



兄弟は変わる事はない。

変わってしまったら兄弟ではない。



こんな真っ直ぐな男(不良)
は滅多にいない。


hiroは言った。


「兄弟

俺たち死んだら骨を海にまいてもらおうぜ


俺は海が好きなんや。」




海よりも広く

海のように澄んだhiroを

多くの人間に伝え
広めたい。


また
それが兄弟分としての役割だとも思う。





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