「恩送り」の精神は、人間関係の本質。 | 今宵、眠れないペンギンへ

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群青色の夜に、
時間の波間で紡ぐストーリーを。

 

8年前の3月11日。

 

どんなに月日が流れても、

 

悲しみは癒えないということを

 

あらためて知る日。

 

そんな中でも、被災した人たちが

 

あのときの恩を返したいと

 

地元で、日本全国の被災地で

 

懸命に活動している姿に、さらに胸があつくなる。

 

自分が受け取った恩を、

 

その人に直接返せないこともある。

 

でも、他の誰かの役に立つことで

 

想いは循環させられる。

 

この精神は、災害時だけではなく、

 

すべての人間関係の源ではないだろうか。

 

例えば、若いときは会社の先輩たちに

 

いろいろな場面でお世話になり、勉強させてもらっているはず。

 

でも、そのことに本当の意味で気づけるのは

 

社会人としての経験をかなり積み重ねてからだ。

 

直接お世話になった先輩は、すでに会社に在籍していなかったり、

 

転勤で遠くにいることも多い。

 

ありがたい、という気持ちを伝えられる機会があれば

 

もちろん、そうすればいい。

 

そうじゃなくても、今度は自分が若い社員の面倒をみていけばいい。

 

  まさに、この循環が

 

  恩送り。

 

私自身の仕事人生を振り返っても、

 

そんな視点を忘れがちなときほど

 

悩んだり、どうして!?という状況に陥ったりするものだ。

 

 

8年前の大震災は、本当に大変なできごとだったが、

 

忘れがちな人間としての本質を問い直すきっかけになったことだけは

 

確かだろう。

 

 

犠牲になった方々へ、静かに合掌。

 

いまだ深い悲しみの中にいる方々へ、祈りを。

 

生きているいまを、大切にしたい。