おはようございます!!
木村です。
今日は、シェリーの造り方について、
お話したいと思います。
個性的なシェリーの味わいを
決定づけているものは、
以下の要素なのです。
①フロール(産膜酵母)
②酒精強化
③ソレラシステム
なんか難しそうな言葉ですね^^;
今日は、シェリーを語るうえで
最も重要な要素である、
①フロールについてお話します。
シェリーを造るには、
まず通常の白ワインを造ります。
そしてそのワインは11月頃まで、
樽に入れたまま静かに置かれます。
すると!!
ワインの表面に、
カッテージチーズのような、
おからのような、
モロモロした白いものが
膜となって張ってきます。
これが「フロール」です。
ここからは、
ちょっとお勉強タイムですよ^^
酵母には色々な種類があり、
中には発酵が終了する頃に
活動が活発になり、
ワインの表面に浮かび上がって
膜を形成するものがあります。
これを「産膜酵母」といいます。
フロールとはスペインのいくつかの地域での、
この産膜酵母の呼び名なんです。
フロール=花。
おしゃれな呼び方ですね^^
フロールの働きは2つ!!
ひとつは、
糖分やグリセリンなど、
甘味を感じさせる物質を、
せっせと食べてくれること。
だから、辛口のシェリーは
とてもドライです!!
そのうえ、このフロールは、
ワインに独特の風味を与えてくれます。
へーゼルナッツや胡桃のような、
なんともいえない、良い香りです^^
シェリーの独特の風味は、
このフロールの働きによるものなんですね^^
もうひとつは、
ワインが空気に触れるのを
防いでくれるというものです。
フロールの写真をもう一度見てください。
ワインと樽上部の空気の間に膜を張って、
酸化から守ってくれていますね。
そのため、フロール下で熟成されたシェリーは、
その白い色が保たれ、独特の風味を持ち、
ドライでキレが良く、フレッシュなのです。
このように、フロール下で
熟成されたシェリーのタイプとしては、
フィノ
マンサニーリャ
というものがあります^^
これを読んでくださる方の中には、
このタイプのシェリーを
飲まれたことがある方、
多いと思います。
(ティオ ペペが有名ですね^^)
今日のように暑い日には、
キンキンに冷やして
グッと喉に流し込むと最高ですね。
ところで、
以前、私は中国料理のレストランで、
紹興酒のような風味のシェリーを
オススメしたというお話をしました。
あれ?
上に書いてあるようなシェリーと
違うやん!?
おっしゃるとおりです!!
辛口シェリーには、
フロールとともに熟成させるタイプ
発生したフロールを消失させて、
あえて酸素に触れさせて熟成する
酸化熟成タイプ
があるのです^^
私が主に中国料理店で
サービスしていたシェリーは、
酸化熟成タイプにあたります。
このタイプは、
紹興酒に似た風味を持つのです。
発生したフロールが消失??
なんじゃそりゃ??
ここからは、
②の酒精強化のお話ですので、
また次回に。
今日は、シェリーに独特の風味を与えてくれる
「フロール」の話でした^^
最後までお読みくださいまして、
ありがとうございます。