魂がふるえる | yogaのある日々 若松由貴子blog

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ヨガのこと。食べること。
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昨日の休日。

夜はadidas本社でのmtgだったので、
その前に近くの森美術館へ。


20代のころ、
近くで働いていたから
1人でよく足を運んだ場所。



駅を降りたら既に懐かしくて

あのとき周りにいてくれた人たちのことを
ぼんやり思い出して嬉しくなったり。





この日は
塩田千春展

魂がふるえる




塩田千春さんは、
この展覧会の話をもらった翌日に

自分の癌の再発がわかり、
死と向き合いながらこの展覧会に向けて
過ごしたそう。


様々な情報を知りながら

呼吸をするように

一つ一つの作品を見て歩いた。



「祈り」

祈っている手から
その言葉にならない思いが糸として
表現されているようだった。




目には見えないものを
糸を通して目に見える物質に変えてる。






それは人の血液として表されていたり

人と人を結ぶものだったり。










どうにもできない感情とか、

通じ合えない思いとか、

そういうものを閉じ込めたり、 

手放したり、伝えたり、ぶつけたり、


糸がどんどん増えて
真っ赤にも真っ黒にも表されている空間で

自分の心臓がバクバクと動くのがわかった。

とても重たかった。




作品が目に入るたびに、

怖くなったり泣きたくなったりしました。





















心が壊れそうで、
苦しくて、

言葉なんてそんな薄っぺらいものに
頼りたくなかったんだろうな。











私は作品を見ると同時に


どういう背景があるのか、
どういう思いがあるのかを
知りながら見て行くのが
すごく好きなんだけど、


今の時代、
カメラもオッケーだし、

SNSの盛り上がりからか
見て感じて静かに過ごすことよりも、


撮影撮影撮影って
同じものを見ているとは思えないテンションで
作品といっしょに撮影をしたがる人が多かった。


私は近くにいかないと
小さな文字が見えないから
作品に近付きたいけど

撮影をしてるから近付けない。


「すみません、見たいのでいいですか?」
と声を掛けたら

ハッとして
瞬間で動いてくれてありがたかった。

私はとても冷たい顔をしてただろうなって
今思う。


どんな場所でも
こういうことにならないように

私も気をつけようって心から思った。












目には見えない
大きな大きな力のある空間に行けた
休日。


朝から身体がとてもだるかったのに、
美術館を出るころには

身体が生まれ変わったようにシャキッとして
驚いた。


作品たちに込められた力の
お陰なんだろうな。




美術館を出て
さー、本社へmtgに向かおうと

手のひらを見たら

こんなに強く握っていたんだなって
思うほどに

チケットがしわくちゃになってた。




孤独、魂、生命。



インドから帰国してすぐ
導かれるようにここに来れて

本当によかった。