J.M.ブラウニング(ブローニング)設計の9mmオート、FN M1903 | ジャック天野のガンダイジェスト

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スモールアームズ(小火器)に関するエッセイです。同じアメブロで書いていたブログを継続して、不定期で更新して行きます。

ジョン・モーゼス・ブラウニング(ブローニング)は天才的な銃器設計者でしたが、同時期にベルギーのFN(ファブリック・ナシオナル社)とアメリカのコルト社に自動拳銃を設計しています。ブラウニングがFNのために二番目に設計したのがM1903で、同じ年にコルトのためにもM1903を設計しました。このため、両者の外観は似ていますが、FN M1903は9mmブラウニング・ロング(9X20mm SR)という強力な実包を使用するため、サイズは大型化していますし、より強固な作りとなっています。このFN M1903は軍用制式拳銃として設計されたもので、実際ロシア帝国を始め、多くの国で制式採用されました。作動方式はシンプルブローバックで、トリガーはシングルアクション、ハンマーは内蔵式となっています。グリップ内の弾倉に7発の9mm弾を収納することができました。黎明期の軍用自動拳銃としては成功した部類に入るでしょう。

ヨーロッパの映画にはよく登場する自動拳銃で、有名どころではジャン・ギャバン主演の「筋金を入れろ("Razzia sur la Chnouf"、1955)で主人公が使っています。