ボアビスタFCと金崎夢生選手 | ゆうたさいとうのブログ

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ポルトガルサッカー

Taça de Portugal(ポルトガルカップ)を見るためにポルト市内にあるEstádio do Bessa(ベッサスタジアム)へ。FCポルトの本拠地Estádio do Dragão(ドラガオンスタジアム)とは逆方向に位置します。

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ベッサスタジアムは本当にスタジアムなの?と思いたくなるほど、街中に自然と溶け込み、まるでオフィスビルのようです。

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実はこのスタジアム、ポルトガル開催のEURO2004において3つの試合が開催されたところです。収容人数は3万人弱。箱の中にいるような感覚になる不思議なスタジアムです。

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今日観戦するのはポルト第2のクラブとも言われるBoavista FC(ボアビスタFC対Portimonense SC(ポルティモネンセSC)のゲームです。どちらもポルトガルリーグディビジョン2(実質3部リーグ)に所属するチーム同士の対戦。
このボアビスタFC、現在は3部リーグに属していますが、実は10数年ほど前にはポルトガル代表に多くの選手を排出していた、いわゆる古豪クラブなのです。ちなみに、チェルシーで活躍したポルトガル代表の右サイドバック、ジョゼボジングワ選手はこのクラブのユースチーム出身です。
これまでポルトガル1部リーグの優勝経験があるのは、ポルト、ベンフィカ、スポルティングの「3強」を含め、5クラブしかありません。そのうちのひとつがこのボアビスタであり、2000-01年シーズンにリーグ初優勝を果たしました。
しかし2008年に過去の審判買収問題が明るみになり2部降格の罰を受け、2008-09年シーズンには現在の3部リーグに降格してしまいます。

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今日は黄色のアウェイユニフォームで望みます。

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相手チーム、ポルティモネンセの練習を観察していると...んん??見たことのある日本人選手が...

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元日本代表で、大分トリニータ、名古屋グランパス、そしてドイツのニュルンベルクに所属していた金崎夢生選手でした!!!
ポルトガルリーグに移籍したとは聞いていましたが、まさかの巡り合わせ!!!ここから当初の目的を忘れて金崎選手撮影会が始まります。笑
レベルが高いとはいえない試合でも、懸命にボールを追いかけ回す姿、そのプロ根性が非常に印象的でした。誰よりも大きな声でボールを呼び込みますが、前線は個人でドリブル突破を図ろうとする選手ばかりで、なかなか金崎選手にボールが回ってきません。

前半にはGKとの1対1をポストに当ててしまい、またチームが退場者を出した影響もあってか、後半早々に不運の途中交代。
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ベンチで悔しそうにする金崎選手。今日にデキは不本意だったと思いますが、今後の活躍を祈ります!

金崎選手の交代により、撮影会は終了。当初の目的であるボアビスタの観戦に戻ります。1人ひとりがボールを繋ぐ技術がなく、ロングボールを放っても跳ね返されるばかり。コントロールミスなど簡単なミスを連発し、サポーターもフラストレーションが溜まってきます。
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あからさまにイライラしてるのが分かる人、椅子を蹴っ飛ばす人、最前列まで出向いて審判に文句を言いに行くおばあちゃん。写真のように乱闘寸前までヒートアップすることも。少し怖かったですが、小さな地方クラブらしい「サポーター愛」を感じました。試合は1-2で惜しくも敗れてしまいましたが、試合後にはブーイングをしていた人たちも掌を返すように惜しみない拍手を選手たちに送ります。選手もサポーター1人ひとりに挨拶するかのように丁寧に拍手を返します。

FCポルトのようなメガクラブ、そしてこのボアビスタFCのような小さな地方クラブ。ポルトにはそのどちらもが存在しており、どちらのサッカー観戦にもそれぞれの楽しみ方がありました。もし勝利を義務付けられたFCポルトの観戦で、勝つ喜びというものを忘れかけてしまったら、一度このボアビスタFCの観戦に出向き、そして、サポーターと一緒に勝利に向かう姿勢を思い出すのもいいですね。

Twitter@yutasaito_pt

ではまた。






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