一大センセーションを巻き起こした迷・・・じゃないや名作 『バタリアン』 | 蝦夷☆オブ・ザ・デッド

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蝦夷の片田舎より分析しない掘り下げない脱力バカレビューをお届け(ホラー多めほぼネタバレ)

決して英語では「オバンバ」とは言ってません    
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<あらすじ>
不良グループの1人、フレディが「ユニーダ医療商会」に就職した。
この会社の主な業務は、死体保管、医薬品、実験用素材の取り扱い。
早速、上司のフランクに仕事の要領を教わるフレディ。
そしてフレディーは生の死体を冷凍保存してある冷凍室へと案内される。
そこには、まるで先ほどまで生きていたかのような人間の死体が一体、吊るされていたのだった。
事務室に戻った
フレディーは何気無く上司のフランクに尋ねた。
「今までに見た、一番気持ち悪いモノは?」
それに対し、上司フランクはこう答えた。
「気持ち悪いモノならいっぱい見てきたけど、ここで耳にした話に比べたらかわいいもんさ」
実はこの会社には、昔、軍の手違いによって紛れ込んでしまった「有害なガスと共に密閉処理されたいわくつきの死体」
地下に保管されていたのだった。
死体の入っている容器を見せようとフレディと連れて地下へ降りていく上司フランク。
フランクの手によって蓋を開けられ、密閉容器のガラス越しの閉じ込められた死体に、恐る恐る見入る
フレディ。
ビビるフレディの様子が面白かったのか、上司フランクは調子に乗り、容器をカンカン叩く。
その時である。
容器の隙間から勢いよくガスが噴出。
そしてそのガスが直撃した2人は悶絶し、倒れて気を失ってしまう。
あろうことか、中で眠っていた死体は甦り、
噴出したガスは会社中に蔓延。
ガスの作用によって、保管されていた他の
冷凍死体も軽快に動き出し、犬の標本(半身)までもが動き出した!
しばらくして気がついた上司フランクの連絡によって呼び出されたユニーダの社長・バートは、冷凍室で
暴れる死体を捕まえバラバラに切断し、隣で葬儀屋を営む親友・アーニーに相談を持ち込むのであった。
最終的に、
葬儀屋の火葬炉で死体を焼いて始末することになった。
しかし、これで終わったわけではなかった。
焼かれた死体は煙になり上空へ・・・やがてその死体の灰を存分に含んだ雨が降り出した。
葬儀屋の前の墓地へも降り注いだこの雨は、やがてすべての死者を甦らせてしまう!
同じ頃、ユニーダ商会の地下室でガスを浴びたフレディと上司フランクもゾンビ化しつつあった。
上司フランクは完全にゾンビ化する前に、自ら焼却炉に入り命を絶つ。
切羽詰った社長バート、その場に生き残っていた数名は、死体容器の持ち主の軍隊に事態を連絡。
軍はこの事態に備えての対策が既に練ってあるとの事だった。
果たして軍の対策とは・・・?

<レビュー>
始まって早々、主人公のTシャツに大笑いした私。
うさんくせぇ~!!!
普通、初出勤の職場で着る?
そういえば、うさんくさファッション、他の映画作品でも発見することがあります。
「最狂絶叫計画」のヒロインも「○Xカントリークラブ」と日本語ロゴの入ったTシャツを着てましたし、ジェニファー・ロペス姐さんもあの輝かしきラジー賞を受賞したジーリ「陽明門」と漢字ロゴの入ったハッピ(祭りだワッショイ!)みたいの着てました。
外国の方が良くドヤ顔で日本語ロゴTを着てらっしゃるのを見かけますが・・・


「全体的な磨耗」T

 
「痔」T

 
ドリカム非公式T
 
多分、クールだと思って下さっていると思うんですね。
でも逆に、私たちも同じ視点から横文字Tに気をつけねばならないことに気付かされますね。
さぁ、手持ちのTシャツに英語でとんでもないことが書かれてないか、レッツ再確認!

 

かく言う私も、腐り果てたフルチゾンビのTシャツ愛用してるので、人のことをとやかく言えた立場ではないですね・・・。

とにかくこのバタリアン、一世を風靡というか社会現象にまで発展しました。
公開された年、私は確か小学生だったと思うんですが、記憶を辿るとクラスの男子が嬉しそうに連呼してましたね、オバンバって。


オバンバ。喋ると結構キュート

この言葉、後の「オバタリアン」の語源だと言われています(監督のダン・オバノンの名前も意識したとかそうでないとか)。
しかし、「名前は?」「・・・オバンバ」て・・・。
貧相なヒアリング力で必死に聴いても、
英語でもそんなこと、露ほども言ってません。
日本語字幕にステキなジャパニーズバカセンス炸裂ですね。
ゾンビと会話するのも当時とても新鮮でした。
ゾンビとの会話で、何故人を襲うのか、何故脳味噌を喰らうのかが解明されていくのもいいですね。
オバンバ曰く、
「脳味噌を食べると痛みがやわらぐんだよね~」
だそうです。
痛いんだね。大変だ。

冒頭で登場するユニーダ医療商会の上司フランクと新入社員フレディですが、お前らロメロ御大のゾンビ確実に観てるだろ!と突っ込みたくなるセリフを言います。
本物の生ける屍を見て
「映画と違うよー」。
過去に軍で起きた事件に話が言及するとき、神妙な面持ちで、「映画『ゾンビ』はこれをもとにして作られたんだ!」。
でも、こんなお茶目なくだりに、元祖に対する敬意、そして溢れんばかりのゾンビ愛が感じられていて非常にいいですね。

ゾンビたちにも各自強烈な個性があって実にステキです。
まことにキャラ立ちしています。
葬儀屋の前に駆けつけたレスキュー隊員を片っ端から食べちゃうゾンビたち。
でも、大量のゾンビたちに対し、レスキュー隊員はたかだか数名。
勿論、足りないです・・・おなか、すいちゃいます。
そこで考えたインテリオッサンゾンビ、救急車の無線使って追加注文応援要請しちゃいます。
「あの~。もっと救急隊員寄越して欲しいんだけど・・・。」
・・・出前、おかわり!!!

先ほどのオバンバをはじめ密閉容器(タル)の中のゾンビ、タールマンも勿論「命名ゾンビ」として個性爆発です。

 
「樽男=タールマン」 ダジャレ?

タールマンに至っては、登場人物が劇中で勢い余って命名しちゃってます(そんな余裕あるか!)。
こういう特定のキャラには、思わず愛情がわいてきちゃいますね。

元凶である「死体密閉容器」ですが、これは軍のモノです。
一昔前にマリファナ栽培に使用していた「トライオキシン245」という胡散臭さ爆発の薬品がなんだか知らないうちに軍の死体置き場に流れちゃった。
すると、薬品の作用で死体がなんだか知らないけどぴょんぴょん飛び跳ねた。
惨事になりかけ、軍は事の重大さを隠蔽するために死体を密閉、そして秘密裏に処理しようとした。
しかしまたなんだか知らないうちに一般の会社の地下に届けられちゃったというわけです。

ここで、この映画のゾンビの特色みたいなもんを挙げてレビューを終了致します。

ゾンビになったら痛い。なんだか知らんがとにかく痛い。
生きた人間のお脳を食べると、それがバファリン代わりになるらしい。
ゾンビになる直前まで、顔色は悪いものの、シンキング&トーキングOK。
ゾンビになってもなおトーキング可能、救急隊員の出前とか頼んじゃうほど賢い!
そして、ゾンビになる前に、ある症状が出ます。
それば、強烈な頭痛、悪寒、吐き気。
・・・風邪の諸症状じゃないですかこれ?
みなさん、風邪の諸症状を感じたら、インフルよりもゾンビになる可能性を疑いましょう。

大好きな作品です。
ピンチになると、BGMが無駄にメタルになるのも最高。

<超主観的評価>
ストーリー★★★ スリル★★★ テンポ★★★ バカ★★★★★ グロ★★
総合★★★★★

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