表参道杯 お疲れ様でした! | 古川洋平のブログ

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クイズ王/クイズ作家・古川洋平のブログ。
『ドラえもん のび太の宝島』、『LINEみんなでクイズ』、『Yahoo!ワイキュー』、『カプリティオチャンネル』、『水曜日のダウンタウン』、『乃木坂工事中』、『アルティメット人狼』。

去る4月29日、表参道にて、『第1回 クイズ!表参道GROUND杯』を開催させていただきました。
見学を含め、100名を越す方に参加していただき、大盛況のうちに幕を閉じることとなりました。
ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。


①ルール編
クイズ大会は、100人規模ともなると、ほとんどがペーパー足きりのあるルールとなります。
早押しを体験できても、敗者復活の数問のみ、というのが(仕方ない)現状であります。
今回は「1R~2Rまでを全員参加」とし、「はじめてのクイズ」のようなゆったりとした展開で進める前半パート。
「3R以降は勝ち抜き制」とし、「競技クイズ」のようなスピーディで白熱する司会で進める後半パート。
以上2層構造とすることにしました。
これは「はじめて参加する方にも、他では味わえないようなクイズ量を体験して欲しい」という思いと、「クイズをスポーツ観戦のように楽しみながら見て欲しい」という思い、さらに「勝ちあがっていく人がかっこよく見えてほしい」という思いが込められていました。


②参加者編
今回のイベントは、まさに参加者に助けられたイベントだったと言って良いと思います。
最初に軽く触れた「参加マナー・ルール」に則り、非常にマナーの良い参加者が多かったです。
大きなミスもなく、時間も押さずに進行できたのは、皆さんのおかげです。
改めて、ありがとうございました。


③大会編
大会は序盤の正解にも誤答にも拍手が出る暖かい展開から、後半のスピーディーな白熱の展開まで、非常に充実した時間が流れました。
一般人に混ざって「歌広場淳」氏が活躍した3R、ウルトラクイズのようだと評された準決勝、そして「琥珀」の正解で万雷の拍手が送られた「南」氏の優勝シーンが印象的な決勝戦と、名シーンもたくさんありました。
クイズは筋書の無いドラマだと思っている私ですが、今回もご多聞に漏れず、様々なドラマがありました。
第2回を希望する声も多く頂き、今後もドラマの続きが紡げると嬉しいです。



④アンケート編
大会終了後、82件のアンケートの回答を頂きました。

【満足度】
大満足45・満足32・普通2・いまいち2・不満1

満足度として、全体の9割以上が「大満足・満足」と回答いただきました。
参加者の半分は2Rで敗退し、以降は観戦が中心となる中、参加者の満足度をいかに保てるかが課題でしたが結果、クイズの試合を「スポーツの試合のように観戦する」という行為自体に楽しみを感じていただいたご意見も多数いただき、「自分が体験する+その後観戦する」という今回の構成でも一定の満足度があることがわかりました。今後も普通以下の5票を満足以上に移せるよう、さらなる努力をしていきます。


【進出ラウンド別満足度】
2R敗退     15-19-2-1-1
3R敗退     13-8-0-1-0
4R敗退     8-3-0-0-0
準々決勝敗退 4-1-0-0-0
準決勝敗退   1-0-0-0-0
決勝進出    2-0-0-0-0

上のラウンドに行くにつれて満足度が上がるのはある程度予想通りでしたが、低いラウンドで敗退してしまった方でも大半が高い満足度を感じてくださっていたことがわかり、とても嬉しかったです。
普通以下の表のほとんどは「2R敗退」に固まっており、更に楽しんでもらえる工夫を考えていきたいと思いました。


【良かった意見】
・長時間のイベントで楽しかった
・良い問題で楽しめた
・音響などの演出が良かった
・見ているだけでとても楽しめた
・初心者でも楽しめた
・問読み、MCが良かった


【悪かった意見】
・前半の問題が難しかった
・後半の問題が難しかった
・すでに仲の良いグループで出来ていた(いまいち)
・自分が正解できなかった(いまいち、不満)


色々なご意見がありましたが、主なものを抽出してみました。
良い点は、今後も活かしていけるように頑張ります。
悪かった点は、良かった点と表裏一体のもの(音響が良かった・音響が聞きとりづらかった)や、個人の感覚によるもの(前半が難しい・後半が難しい)があり、こういった体感的な部分は仕方ない点が1点、それでも全体の満足度をよりあげられないか工夫したいというのが1点です。
固執し過ぎても良くないですが、まだまだ良くなる可能性を追い求めたいと思います。

初参加の方では「たくさん勝ち抜けられた人」「負けたけど楽しかった人」「負けたから楽しかなかった人」の3パターンに分かれました。
「負けて楽しくなかった人」からは「初級者と銘打たないで欲しい」との意見がありましたが、同じ条件の人(今回が初参加)の人がだいぶ後半まで勝ち抜けている実例もあり、やはりこのレギュレーションが「初級者」であることには変わりない、ということは言えます。その中で、活躍する人、しない人が生まれてくるのは致し方なく、ご自身の活躍だけに焦点を絞る場合には、より小規模なイベントへの参加が望ましいかと思います。
そういった「こういう人にはこれ」という、イベントごとのオススメターゲットへの情報提供をよりしっかりすることで、全体の充実度があがるのではないかと思います。




【総括】
今回は高い満足度を得られたイベントになりました。
一方、このイベントは、これだけで完結せず、「はじめてのクイズ」で育った人の活躍があったり、今回悔しかった人の第2回への布石になったりと、脈々とつながっていく大河の一端であることが重要だと思います。
クイズで勝つことが大事だとするならば、今回優勝した「南」氏を除いて、多くの方が大事なものを失ったことになります。
しかし、クイズで本当に大事なことは、勝つことではありません。
「クイズを楽しむ」ことです。

勝って嬉しいのもまた真実。ただ、負けて悔しいけど楽しかった、優勝した人に素直に拍手ができた、知らない知識がまた1つ増えた、そういうことから楽しい時間を過ごしていただく、そのためにイベントを開催しています。

かつて私が勝つ事だけを目指してクイズがつまらなくなっていったとき、そこから長年かけて見つけた一つの結論です。
ですので、私のイベントに参加する皆さんには、勝利だけでなく、マナーよく、仲良く、楽しく、そうやって過ごした1日という時間を、充実していたと振り返ってもらいたい。そう思っています。


今回は、皆さんのご協力と暖かい拍手、そして真剣なクイズに向かう姿勢によって、とても良いイベントになりました。
今後とも、是非古川のクイズイベントを、宜しくお願いいたします。


古川洋平