寂寥感を伴う孤独な旅 | 誰もいないどこかへ

20150806 
 理想論、と言われればそれまでなんだけど、人生は「寂寥感を伴う孤独な旅」のようなものであればいい、と思う。
 「ある目的を果たすために、どこかへ行かなければならない」という状況に、とても憧れる。約束の地を求めて世界中を旅して回るとか、最高な生き方だな、と思うんだよね。
 槇原敬之さんの『僕が一番欲しかったもの』も一人旅の歌なんだけど、一人旅でもいろいろな人に出会うでしょう。1人で生きていきながらも出会う人がいて、そういう人との接点だけで、人生は手一杯だ、という気もする。そんな無理くりに人脈や友人を増やそうとしなくても。

 “近代化を終えた現代の日本を被う寂しさは有史以来初めてのもので、今までの言葉と文脈では表現できないのだ。どこかに閉じ込められているような閉塞感と、社会と自分自身を切り裂きたいという切実な思いが交錯して空回りしている。”(小説『ライン』あとがきより)
 ・・・というようなことを村上龍さんは言うんだけど、寂しい事こそ、人としての正しい姿なのではないかと思う。