岸田文雄氏が背水の陣で臨んだ経済対策 その時期の深読み | 木村佳子のブログ

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岸田文雄氏が閣議決定した経済対策を2日に発表。記者会見に臨んだ。

しかし、その顔には疲れが滲み、覇気がなく、相当な批判を浴びたうえでの「この日」だったのだなと窺い知れた。

 

防衛増税や実質増税のインボイス開始。そこに今更、減税や給付を言われてもちぐはぐ感はぬぐえない。

方向性、ベクトルがばらばらなうえに時系列のわかりにくさは岸田氏のそもそもの「何をやりたいのかはっきりしない感」と相まって、「こういう人が総理でいいのか?」とこれまで日を追うごとに思わせられてきた。

その、わかりずらさに多少慣れたこともあって、これまでの「だから、一体なんなの?」というもやもやはやや払拭されたかもしれないが、所得減税が来年の6月ではいかにも遅すぎる。

 

なんでこんなセンスのないアイデアを掲げるのか?

そして、せっかくメディアに大々的に取り上げられ時に、こんなにも疲れた顔で登場するのか?

中身がなくても、せめて、「我が国の総理がああいっているのだから」と共感の一つもしたいところ、あまりにもやる気なさそうなしゃべり方であるため、興もそがれてしまう。

 

本当に何から何まで残念なことだ。作家の百田尚樹さんがライブ動画で「どんな分野でも一番になる奴は賢いで。やっぱり、トップになる奴は違うなあ、と思うもんや。どっか突き抜けてる。しかし、政治家だけはそういうのがなくても総理になれてしまう。一般の会社で岸田さんは社長になれると思う? せいぜい××や●●どまりやないの?」みたいな発言をされていて、なるほどなあ、と思った。

 

実直に粛々と真面目に仕事をする人であることは伝わるものの、いかんせん、地頭が・・・・・。

おぼっちゃま故だろうか?  突き抜け感、アニマルスピリッツが欠けているというか・・・・。

 

いやしかし。

 

来年の6月のボーナス期に4万円の減税と賃上げ効果を狙うというのは何を意味するか? 

うまくいけば消費拡大につながり、景気、株価にも好影響が及ぶ可能性はある。

国会が1月半ばに召集されると会期は150日(÷30で5か月後に閉会)

ということは6月半ば~下旬が会期末。

公務員のボーナス支給日は2024年の6月28日。

その時、「わー、岸田減税と賃上げで可処分所得が増えたー」という給与所得者の声を利用しつつ、解散に打って出たいのかもしれない。とことん、解散をあきらめないのは東大三回チャレンジをほうふつとさせる。

あるいは、総裁選で再任され、長期政権を狙うために岸田マンセーの装置かもしれない。

いずれにしても、国民のための減税というより、解散総選挙、もしくは総裁再任に効果的かどうかを鉛筆なめなめ検討した気配が濃厚。

だから来年6月なんだなという気しきり。そういう粘着力と解散、再任をあきらめないところが岸田氏を総理職に導いた素質といえばそうなのだが。

 

 

【講演会のお知らせ】

■11月11日長崎

午後13:00-14:30(FP向け継続研修)

  15:00-16:30一般の方向けに「インフレ時代の生活防衛とマネープラン」の内容で講演させていただきます。ご興味がある方はFAX092-771-0747 FPフォーラム長崎までお申し込みくださいね

 

 

 

■11月16日福岡

https://www.nsjournal.jp/seminar/20231116fukuoka/

主催    
日本証券新聞社

お申し込みはWEB(上記のURLをクリック)もしくはお電話(03-6661-9414)で
開催時間    
12時30分開場/13時30分開演~16時30分終了(予定)
会場    
天神クリスタルビル 3階 『大ホール』
〒810-0001 福岡県福岡市中央区天神4-6-7