2010
34歳
その4 息子誕生！そして
忘れられない記念日となった2010年6月某日
当初より１か月以上早くだが無事息子が産まれた。
体重2000グラムちょっと
ぎりぎり未熟児ではなかったけれど、
約2週間保育器の中に入った。
手足が細くて顔は本当にお猿さんみたいで…
でも目やら何やらが間違いなく僕とうり二つ。
疑うべくもなく間違いなく僕の子だった。
鼻にチューブを入れてそこから母乳を入れていく。
いろいろなコードにつながれて、それは不憫だった。
けどとても元気に産まれてくれた。
それで十分！
しかし、とても神秘的なんだなぁ赤ちゃんって。
出産には立ち会えなかったけれど、
赤子の姿に神々しさを感じた。
僕と妻を選んで来てくれたんだということがはっきりと理解できた。
そして父親としての自覚というのがここにきて、初めて芽生えた(遅いか…)。
当然、新米パパとママも同時にこの世に生を受けたわけだが、
こっちはまあドタバタ…
知らないことだらけ、知っていても戸惑うことだらけ…
新生児室でのおむつ替えで
うんちが飛び散って床とかにも噴射されて
思わず二人で「助けてくださーい！」なんて
看護師さんに助け求めちゃったりして。
とにかく新米だらけの3人生活が始まったそんな年。
やはり、自分自身の進路を強く考えるようになった。
このままでいいのか、
このままで息子を食わせていかせることができるのか…
今までと同じ芝居でいいのか。
今までと同じ場所でいいのか。
今までと同じ仕事でいいのか。
答えを自分自身の力でみつけていかなくては…
決断していかなくてはならない時期になってきた。
ちょうどそんな時見つけた、
ナレーションスクール・バーズのチラシ。
知人がそこで講師をしているとのことで
話を伺い、とにかく飛び込んでみた。
今までナレーションの仕事をほとんどやったことのなかった
自分にとってある意味未知の世界だった。
12年も業界にいたのにね。
出来ると思い込んでいた根拠のない自信が全て覆され、
久しぶりに一からリサーチと練習に励んだ。
そして芽生えていったある想い…
僕はこのままではダメだ。
心身共に自立しなければいけないのではないか…
迷い続けた。
2年後僕はそれまで考えもしなかった行動に出た。
続く