弊社が福祉施設事業を立ち上げた際、「居場所」と「出番」、そして将来的な「自立」をコンセプトに掲げました。大月市を中心に近隣(上野原市や都留市など)に住む障がい者が利用する山梨県の東部地域は、八王子市や都内に比べて福祉分野全体で大きく遅れており、新規参入の可能性は前々から承知していました。ただ、どうやってこれまである施設と差別化し、特色を出していくかのか。答えは簡単でTTP(徹底的にパクる)。都内では普通であって、山梨県ではどこもやってないことを弊社事業所(BE-JOY)でやる、だけなんです(メタバースや交通量調査は全国どこを見ても弊社が初めてでしたが)。

BE-JOYでは普段からアレクサが活躍し、音楽が流れ、利用者さんの笑い声が聞こえる施設です。作業(仕事)も県内の企業からに加え、都内企業からも協力いただくので豊富。最近ではスタッフも「こんなような仕事はどうだろう」と提案してくれて、バラエティに富んだ受注が高単価でできています。その結果、利用者さんの工賃(収入)も全国平均や山梨県平均を上回り、年に二度ボーナスも支給できている状況です。

TTP(徹底的にパクる)と書きましたが、先進的な施設と同じ仕事をパクってやっている、わけではありません。これまでの「障がい者施設は簡単で単価も低い作業」という概念を取り払うことをしているのです。

例えば弊社の「チャレンジド アウトソーシング(障がい者への外部委託)の窓口」。知り合いの企業さんに行って、「いまやっているその仕事、一部を切り分けて弊社の障がい者支援施設に外部委託していただけませんか」と提案し、時には最低賃金(最賃)以上でいただいてきます。企業にとっても人手不足や求人募集、交通費や社会保険、有給休暇などを考えると外部委託の方がメリットが大きいのです。

スタッフも新しい仕事の提案があった際に、先方に「こうこうこういう理由で、この金額でいかがでしょうか」としっかり提示し、両者納得の上で受注してきてくれます。

今後も弊社「チャレンジド アウトソーシングの窓口」を通して特色のある障がい者施設を目指してまいります。

一般社団法人デマンド・アンド・ケア
代表 小林弘幸