こんばんは、雪乃です。
もうすぐニノちゃんお誕生日ということで、こんな妄想してみました。
普段は甘くなりすぎるんで使わないように気をつけている言葉がいくつかあるんですが…使ってみました。誕生日だし、いっかなあ~と(≧∇≦)
そのため、いつもより甘めかと思います。
続きは16日→17日に変わる頃あいにアップ予定です
今回は久々に、
デキてない2人の設定で読んでくださいませ。
では♪( ´▽`)
-----
Side N
「もうすぐ誕生日じゃん、ニノ」
楽屋で椅子に座っていつも通りゲームしていた俺に大野さんが言った。椅子の背を俺の方へ向けて、そこに両手を重ねておき、その上に顎をおいて、俺の顔を覗き込む。
「何欲しい?」
何回も聞いたこのセリフ、いつもどう答えるか困るんだよな…
俺はゲームを一時中断して、にこにこしている大野さんの顔を見つめた。
俺が欲しいものは、一つだけ。
昔から、ずっと…
「ん~、何でしょうね」
宙を仰いで考えるフリをする。
大野さんは、じっとこっちを見て俺の答えを待っていた。
想いを伝えることは、ずっと封印してきた。
そばにいられるだけで充分だと自分に言い聞かせて。
でも、いい加減気づいてほしいって思いもあったりすんだよな…
「俺がほしいものをなぞなぞにするね。いい?」
「いいよ」
大野さんがふふっと笑う。
たぶん、大野さん、当てらんないんだろうな…
その方が、穏便ってわかってはいるんだけど…
でも、当ててほしい…って気持ちもどっかにあって…
ズルいけど、大野さんに、全部委ねてみよ…
俺はそんな想いを巡らせながら切り出した。
「2つあるの。いい?」
「うん、いいよ、2つでも」
「じゃあ、一つめのヒントね。2つを表す言葉の一つを逆さまに読んだら、もう一つになるよ」
一つめのヒントで、もうすでに大野さんの眉がぎゅっと寄って口がとんがる。それを見て俺はふふっと笑い、続けて言った。
「2つめのヒントね。大ヒント。一つは言葉で、もう一つは行動」
「ん~~⁈」
「わかった?」
笑みを浮かべて、俺が大野さんの顔を覗き込んだら、彼は手を顔にあてて考え込んだ。
「ちょっと待って…考えさして」
「いーよ、ゆっくり考えて」
…1分経過。
俺は考え込んでる大野さんを横目に、ゲーム機をもう一度開いた。
…3分経過。
うんうん唸ってる大野さんの横で、俺はゲームを進め、1ステージの途中まで進んだ。
…5分経過。
1ステージクリア…
「ごめん、わかんないや…ニノ、教えて?」
眉を下げて困った顔をする大野さん。
…やっぱ、この人、ニブいな…
俺もひねくれてるから、今年もまた伝えられずに終わる…と。
そう思ってため息をついたとき、大野さんは自分へのため息だと勘違いしたのか、焦った声で言った。
「なあ、ごめん、教えてよ、ニノ。俺、好きな奴にはちゃんとそいつがほしいものあげたいよ、誕生日」
…す、好きな奴って…
不意打ちのその言葉に、心拍数が跳ね上がる。俺が思わず大野さんの顔を見たら、彼はきょとんとした。
「好きな奴って…言いました?今」
「うん」
ど、どうしよう…
胸が早鐘を打って、その激しさに戸惑う。こっちを困った顔でまっすぐ見つめてくる大野さんの瞳に、同様に困った顔してる俺が映ってる。
「なあ、何あげればいい?俺」
「…もう、いいよ」
「え?」
「もう、もらった…」
思わずぽろっと言っちゃって、俺は口を手でおさえた。
「もらったって、どういう意味?」
「ん…」
言っていいのか、俺は一瞬迷って、大野さんの顔を見つめる。
今までずっと、飛び越えないでいた壁を、こんな今さら…軽々と飛び越えていいんだろうか…
てか、先に飛び越えたの、この人か…
いや、こんななぞなぞ出した俺か…
「なあ、ニノ」
まっすぐ真剣な目で見つめられて、俺の逡巡はかき消えた。
ここまでこんなに我慢したんだから、もう、いいや…
「…言葉と行動って言ったでしょ?自分の言葉、思い出してみて」
しばらく考え込んだ大野さんの顔がだんだん赤く染まっていく。
「ニノ…?」
問いかけに、無言でうなずく。
ああ、俺、言っちゃった…
「…わかった?」
「…わかった」
大野さんはふふっと笑みを浮かべた。
…な、なに…?
「なあ、もう一つの方わかったけど、間違ってたら困るからさ、ニノ、答え言って」
また椅子の背に顎をおいて、にこにこ笑う。
「え…俺が言うの?」
俺がなぞなぞにしたのに、なんで俺が答えなきゃいけないんだ…
「なあ、ニノ、答えあわせさして…」
大野さんの手が、俺の 顔 に 伸 び た。温かい手で頬に ふ れ ら れ て、どきりとする。
ずっと、この手が、欲しかったんだよな…俺…
「あ…」
大野さんが椅子の上で膝立ちになって、俺の両頬を手のひらで挟み込む。
「なあ、俺の答え、合ってるか、教えて…」
ふふっと笑う大野さんの顔が近づいてきて、心拍数が跳ね上がる。
「あ…大野さん…」
「なあ…」
大野さんは俺の額に自分の額をくっつけてふふっと笑った。まだセットされていない大野さんの前髪が俺の額をくすぐる。
こんなの…ズルい…よ…
俺がなぞなぞ…出したのに…
「なあ…ニノ…答え、言って?」
大野さんの温かい手が俺の頬を撫でる。俺はぎゅっと目をつぶった。
「ん……キ……ス…し、て」
俺が戸惑いながら振り絞るように呟いた言葉が終わった瞬間、俺の唇 に、大野さんの 唇 が重なった。
もうすぐニノちゃんお誕生日ということで、こんな妄想してみました。
普段は甘くなりすぎるんで使わないように気をつけている言葉がいくつかあるんですが…使ってみました。誕生日だし、いっかなあ~と(≧∇≦)
そのため、いつもより甘めかと思います。
続きは16日→17日に変わる頃あいにアップ予定です
今回は久々に、
デキてない2人の設定で読んでくださいませ。
では♪( ´▽`)
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Side N
「もうすぐ誕生日じゃん、ニノ」
楽屋で椅子に座っていつも通りゲームしていた俺に大野さんが言った。椅子の背を俺の方へ向けて、そこに両手を重ねておき、その上に顎をおいて、俺の顔を覗き込む。
「何欲しい?」
何回も聞いたこのセリフ、いつもどう答えるか困るんだよな…
俺はゲームを一時中断して、にこにこしている大野さんの顔を見つめた。
俺が欲しいものは、一つだけ。
昔から、ずっと…
「ん~、何でしょうね」
宙を仰いで考えるフリをする。
大野さんは、じっとこっちを見て俺の答えを待っていた。
想いを伝えることは、ずっと封印してきた。
そばにいられるだけで充分だと自分に言い聞かせて。
でも、いい加減気づいてほしいって思いもあったりすんだよな…
「俺がほしいものをなぞなぞにするね。いい?」
「いいよ」
大野さんがふふっと笑う。
たぶん、大野さん、当てらんないんだろうな…
その方が、穏便ってわかってはいるんだけど…
でも、当ててほしい…って気持ちもどっかにあって…
ズルいけど、大野さんに、全部委ねてみよ…
俺はそんな想いを巡らせながら切り出した。
「2つあるの。いい?」
「うん、いいよ、2つでも」
「じゃあ、一つめのヒントね。2つを表す言葉の一つを逆さまに読んだら、もう一つになるよ」
一つめのヒントで、もうすでに大野さんの眉がぎゅっと寄って口がとんがる。それを見て俺はふふっと笑い、続けて言った。
「2つめのヒントね。大ヒント。一つは言葉で、もう一つは行動」
「ん~~⁈」
「わかった?」
笑みを浮かべて、俺が大野さんの顔を覗き込んだら、彼は手を顔にあてて考え込んだ。
「ちょっと待って…考えさして」
「いーよ、ゆっくり考えて」
…1分経過。
俺は考え込んでる大野さんを横目に、ゲーム機をもう一度開いた。
…3分経過。
うんうん唸ってる大野さんの横で、俺はゲームを進め、1ステージの途中まで進んだ。
…5分経過。
1ステージクリア…
「ごめん、わかんないや…ニノ、教えて?」
眉を下げて困った顔をする大野さん。
…やっぱ、この人、ニブいな…
俺もひねくれてるから、今年もまた伝えられずに終わる…と。
そう思ってため息をついたとき、大野さんは自分へのため息だと勘違いしたのか、焦った声で言った。
「なあ、ごめん、教えてよ、ニノ。俺、好きな奴にはちゃんとそいつがほしいものあげたいよ、誕生日」
…す、好きな奴って…
不意打ちのその言葉に、心拍数が跳ね上がる。俺が思わず大野さんの顔を見たら、彼はきょとんとした。
「好きな奴って…言いました?今」
「うん」
ど、どうしよう…
胸が早鐘を打って、その激しさに戸惑う。こっちを困った顔でまっすぐ見つめてくる大野さんの瞳に、同様に困った顔してる俺が映ってる。
「なあ、何あげればいい?俺」
「…もう、いいよ」
「え?」
「もう、もらった…」
思わずぽろっと言っちゃって、俺は口を手でおさえた。
「もらったって、どういう意味?」
「ん…」
言っていいのか、俺は一瞬迷って、大野さんの顔を見つめる。
今までずっと、飛び越えないでいた壁を、こんな今さら…軽々と飛び越えていいんだろうか…
てか、先に飛び越えたの、この人か…
いや、こんななぞなぞ出した俺か…
「なあ、ニノ」
まっすぐ真剣な目で見つめられて、俺の逡巡はかき消えた。
ここまでこんなに我慢したんだから、もう、いいや…
「…言葉と行動って言ったでしょ?自分の言葉、思い出してみて」
しばらく考え込んだ大野さんの顔がだんだん赤く染まっていく。
「ニノ…?」
問いかけに、無言でうなずく。
ああ、俺、言っちゃった…
「…わかった?」
「…わかった」
大野さんはふふっと笑みを浮かべた。
…な、なに…?
「なあ、もう一つの方わかったけど、間違ってたら困るからさ、ニノ、答え言って」
また椅子の背に顎をおいて、にこにこ笑う。
「え…俺が言うの?」
俺がなぞなぞにしたのに、なんで俺が答えなきゃいけないんだ…
「なあ、ニノ、答えあわせさして…」
大野さんの手が、俺の 顔 に 伸 び た。温かい手で頬に ふ れ ら れ て、どきりとする。
ずっと、この手が、欲しかったんだよな…俺…
「あ…」
大野さんが椅子の上で膝立ちになって、俺の両頬を手のひらで挟み込む。
「なあ、俺の答え、合ってるか、教えて…」
ふふっと笑う大野さんの顔が近づいてきて、心拍数が跳ね上がる。
「あ…大野さん…」
「なあ…」
大野さんは俺の額に自分の額をくっつけてふふっと笑った。まだセットされていない大野さんの前髪が俺の額をくすぐる。
こんなの…ズルい…よ…
俺がなぞなぞ…出したのに…
「なあ…ニノ…答え、言って?」
大野さんの温かい手が俺の頬を撫でる。俺はぎゅっと目をつぶった。
「ん……キ……ス…し、て」
俺が戸惑いながら振り絞るように呟いた言葉が終わった瞬間、俺の唇 に、大野さんの 唇 が重なった。