風呂から上がってベッドに向かったら、ニノはTシャツと短パンを履いてうつ伏せに寝転がって肘をついてぼぅっとしていた。
俺はちょっと不満気な声を出して言った。
「なあ…なんでまた服着てんの?」
「え」
「フツーあの場合、ベッドで待っててって言ったらさ、ハ ダカでしょ」
そう言い募るとニノは真っ赤になった。
「なっ…お…大野さんだって、服着てるじゃん…」
「俺はいいの」
俺が言うとニノは眉を寄せた。
「なんで大野さんはいいのよ」
「とにかく、ニノ、自分で脱 いで」
「え」
「今日は脱 がしてやんないから」
「なっ…なんで…」
「服着ちゃってんだもん」
「大野さん、それなんか変じゃない?」
「ニノは俺に脱 が して欲しいんだ?」
ニノの眉がぎゅっと寄って口がとんがった。頰が赤い。
その困ってる顔が、
いつも、
めちゃくちゃ可愛くて…
困らせたくなっちゃうんだよな。
「もう…わかった、じゃ、脱ぐよ」
ニノは口を尖らせたまま呟いて、身を起こした。